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タイの大規模治水事業、閣議で入札結果承認 前途多難か

2013年6月21日(金) 02時24分(タイ時間)
【タイ】タイ政府は18日の閣議で、堤防や貯水池の建設、水路掘削などを行う大規模治水事業の入札結果を承認した。落札額は計2848億バーツ。政府はこの事業に向け、総額3143億バーツを借り入れる。

 入札は10日に行われ、韓国水資源公社(Kウォーター)が2件(入札価格1623億バーツ)、中国電力建設集団、中国水利電力対外など中国企業とタイのゼネコン(総合建設会社)最大手イタリアンタイ・ディベロップメントの共同事業体が5件(同1100億バーツ)、タイの商社ロクスレーと独AGTインターナショナル・エンジニアリングの共同事業体が2件(同40億バーツ)、タイ企業の共同事業体サミットSUTが1件(同139億バーツ)で最低価格を提示した。

 政府は入札後、最低価格を提示した事業体と交渉し、全体で約60億バーツの値下げに成功したとしている。ただ、この件に関する記者会見は18、19日と延期され、詳細は明らかになっていない。また、正式な契約についての具体的な説明はない。

 韓国での報道によると、タイ政府は今後、プロジェクトを管理するコンサルタント会社を選定し、コンサルタント会社に各事業体との契約交渉を委ねる方針。契約調印は9月以降になる見通しだという。

 今回の治水事業に関しては、日本企業のコンソーシアムが入札条件、事業内容に懸念を示し、4月に入札から撤退した。タイ国内の専門家からも、河川の状況や立ち退きが必要になる世帯などの情報が不足している上、期間内に立ち退き交渉がまとまるかどうか不透明で、計画通り事業を進められる可能性は低いという見方が出ている。タイで大規模公共インフラ事業が当初の計画通り実現した例はほとんどない。

 タイでは2011年にバンコクと北郊のパトゥムタニ県、アユタヤ県などで大洪水が発生し、ホンダ、ソニーなど日系企業400社以上の工場が水没した。入札が行われた治水事業はこうした大規模な洪水の再発防止を狙ったもの。
《newsclip》

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