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中国:オルドス政府に巨額負債観測、公務員給与に遅れの声も

2013年6月22日(土) 14時38分(タイ時間)
【中国】産炭地として財を成したものの、足元では不動産バブル崩壊や「鬼城(ゴーストタウン)」で話題になっている内モンゴル自治区オルドス市――。その市政府の負債総額が現時点で、約1000億人民元(約1兆6000億円)に膨らんでいる模様だ。

 財政が圧迫されるなか、「現地公務員の給料が遅れ始めた」との声も一部で出始めているという。本土メディアの21世紀経済報道が21日、消息筋情報として伝えた。

 今年に入り、オルドス市政府の財政収入は減少に転じた。2012年度は8%増と小幅ながらプラス成長だったものの、今年1~5月の財政収入は前年同期比15.8%減の318億5000万人民元(うち税金など公共財政予算収入は10.5%減の150億3000万人民元)に落ち込んでいる。収入減にあわせて支出も縮小。1~5月の財政支出は17.4%減の133億8000万人民元に落ち込んだ。当局関係者によると、景気減速による企業収益の悪化、減税の実施などが影響している。産炭地の同市にとっては、特に石炭価格の下落、石炭販売量の縮小が重しとなった。市政府の財政収入は内モンゴル自治区にある地方政府全体の32.8%を占めるなど最大(2012年実績:820億人民元)のため、自治区政府幹部も視察に来る状態という。

 こうしたなか、当局関係者は税収を増やそうと努力を重ねているようだ。景気のいいときには見過ごしていた納税延滞の取り締まりを強化したほか、炭鉱資産取引で値上がり益を享受した一部個人に対しては、追徴課税を請求。その一方で納税貢献度が大きな重要企業については、経営環境を改善させるために様々な優遇措置をとったという。また、好景気のときに計画された道路整備など公共プロジェクトの一部は、着工準備ができているものの、計画を中止・延期させている。

 ただ、1000億人民元規模に上る負債の約2割(200億人民元)を年内に返そうとするなか、一部で問題も発生。金融機関に対してはほぼ期日どおり支払っているものの、建設プロジェクト向けは支払いが遅れているケースもあるという。また、公務員への給与も、支払日が旧来の毎月15日から月末に変更されたという声が出ている。当局関係者は「その問題は大きくない」と強調する一方、人口が最も密集して経済が繁栄している東勝区のある公務員も同問題を認めるなど、区内各地で広まっている可能性もあるようだ。もっとも、「一般企業の従業員と比べると、減給には遭っていないため、まだましだ」という感想も聞かれた。

 同市は内モンゴル自治区のなかでも貧しい地域だったものの、カシミヤ、石炭、レアアース、天然ガスの4事業を中心に04年ごろから急成長。07年に1人当たりGDPが1万451米ドル(約105万円)に達し、北京や上海を一時的に追い抜いた。財政が潤った現地当局は都市開発に乗り出したものの、足元では市内で多くの建設プロジェクトがストップするなど、「中国不動産バブルの典型例」と報道されている。
《亜州IR株式会社》

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