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タイ大規模治水事業の遅延濃厚、裁判所が環境アセスメント命令

2013年7月1日(月) 04時41分(タイ時間)
【タイ】タイの市民団体がタイ政府が進める大規模治水事業の差し止めを求めた裁判で、タイ中央行政裁判所は6月27日、政府に対し、事業者との契約前に環境アセスメントと公聴会を実施するよう命じた。

 政府は控訴するかどうか検討中だが、判決を受け入れても、控訴しても、事業は遅延が避けられない見通しだ。

 タイでは2011年にバンコクと北郊のパトゥムタニ県、アユタヤ県などで大洪水が発生し、ホンダ、ソニーなど日系企業約400社を含む1000社以上の工場が水没した。治水事業はこうした大規模な洪水の再発防止を狙ったもので、堤防や貯水池の建設、水路掘削などが行われる。

 入札は10件に分け、6月10日に実施され、韓国水資源公社(Kウォーター)が2件(入札価格1623億バーツ)、中国電力建設集団、中国水利電力対外など中国企業とタイのゼネコン(総合建設会社)最大手イタリアンタイ・ディベロップメントの共同事業体が5件(同1100億バーツ)、タイの商社ロクスレーと独AGTインターナショナル・エンジニアリングの共同事業体が2件(同40億バーツ)、タイ企業の共同事業体サミットSUTが1件(同139億バーツ)で最低価格を提示した。政府は価格交渉の末、6月18日の閣議で、合計の落札額2848億バーツでこの4事業体の落札を決め、同時に、治水事業の事業費3143億バーツの借り入れを承認した。

 政府は今後、プロジェクト全体を管理するコンサルタント会社を選定し、コンサルタント会社に各事業体との契約交渉を行わせ、9月以降に正式に契約を結ぶ予定だった。

 今回の治水事業に関しては、日本企業の共同事業体が入札条件、事業内容に懸念を示し、4月に入札から撤退した。タイ国内の専門家からも、河川の状況や立ち退きが必要になる世帯などの情報が不足している上、期間内に立ち退き交渉がまとまるかどうか不透明で、計画通り事業を進められる可能性は低いという見方が出ていた。タイで大規模インフラ事業が当初の計画通り実現した例はほとんどない。
《newsclip》

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