RSS

中国:自主ブランド車、販売シェア4割も利益は業界の5%

2013年7月11日(木) 04時25分(タイ時間)
【中国】中国社会科学院研究所はこのほど発表した2013年版の産業白書で、中国自動車メーカーの利益の95%を合弁メーカーが占め、中国自主ブランドメーカーは5%にとどまっていると報告した。

 自主ブランドは中国乗用車市場で約4割の販売シェアを持っているものの、業界利益のほとんどを合弁ブランドに奪われていることになる。4日付で中国新聞網が伝えた。 

 利益比率の低さと呼応しているのは自主ブランドメーカーの設備稼働率の低さ。銀河証券がこのほど発表したリポートによると、自主ブランドメーカーの稼働率は2012年に58%と大きく低下した。合弁ブランドメーカーの稼働率も同様に低下したものの、平均で90%の高い水準を維持している。

 白書によると、中国の自動車メーカーは1980年代にオートマチックトランスミッションの自主開発を始めたが、ほとんどの中核技術はなおグローバルメーカーに握られている。燃料噴射システム、エンジン管理システム、トランスミッションなどの中核部品分野でグローバルメーカーは中国で90%のシェアを確保。世界の自動車産業チェーンでの中国市場の役割は完成車の組み立てや非中核部品の製造が主で、中核部品の設計、開発、製造能力に欠ける。たとえ合弁メーカーであっても、製品の中核部品は外資側がしっかりと掌握している。

 自主ブランドメーカーは生産過剰問題も深刻化している。政策の追い風を受けて国内の自動車市場が好況となった2010年に各社がこぞって能力を増強し、自主ブランドメーカー全体の生産能力はわずか3年で600万台から1024万台に拡大した。だが自主ブランド車の2012年の販売台数は649万台にとどまっている。

 乗用車市場で自主ブランド車のシェアが明らかに低下していることも注目される。自主ブランド乗用車の4月の販売台数は前月比17%減の57万1200万台となり、国内シェアは39.6%と前月比で3.8ポイント、前年同月比で1.1ポイントずつ低下した。1~4月のシェアも1~3月と比べて1.0ポイント下がり、42.4%となった。

 自動車専門家によると、さまざまな制約を受けて中国自動車業界には「販売台数が増えても販売単価が下がる」という現象が現れ始めており、業界利益は必然的に下がっている。自主ブランドの得意分野だった小型車市場までもが合弁ブランドに浸食される中で、自主ブランドメーカーに吹く逆風は強くなっている。
《亜州IR株式会社》

特集



新着PR情報