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中国:成人にも母乳提供、論争呼ぶ「乳母サービス」

2013年7月11日(木) 04時25分(タイ時間)
【中国】広東省深セン市では出産間もない女性が母乳を提供するいわゆる「乳母サービス」が存在する。

 裕福な成人が乳児のためではなく栄養価の高い母乳を自分で飲むために「乳母」を雇うことも。貧しい女性にとっては労力なしに高額収入を得られる願ってもない仕事であり、乳母を仲介する家政婦サービス会社も高額の利益を得られるという一つのビジネスモデルが出来上がっているが、こうしたサービスは倫理的に問題があり、法に抵触するのではないかと指摘する声も上がっている。4日付で法制日報が伝えた。

 同市内で営業する家政婦サービス会社はこのほど、自社ホームページに「乳母急募」の広告を掲載した。応募条件には「20~26歳の高卒以上の女性で、母乳の出が良く、乳の質も良く、他人の乳児に授乳させる意欲があり、健康不良な成人にも母乳を提供できる人」と書かれている。サイトの目立つ位置に設置された「乳母サービス」コーナーのアイコンをクリックすると、上半身裸の若い「乳母」の写真が大量に表示され、客が好きな「乳母」を指名できるようになっていた。この会社は「乳母」と顧客を全国各地から募っており、紹介すれば、雇い主から6000人民元、「乳母」から2000人民元の計8000人民元の仲介料を得られる。乳母の報酬は住・食手当込みで月8000~1万2000人民元。授乳以外、その他の家事は一切しない。2008年に中国で粉ミルク汚染事件が発生して以降、乳母サービスの需要が高まっており、同サイトで紹介する乳母は引く手あまた。多くの母親が、子供が生まれる前に乳母を予約している。

 乳母を雇う顧客は大きく分けて4タイプ。母乳が出ない母親、粉ミルクを与える時期が早すぎたために乳児に不良反応を引き起こさせてしまった母親、体型が崩れるのを恐れて授乳をしたがらない母親、母乳を飲むことで体の調子を整えたい成人――だ。成人向けの授乳は乳児向けよりも料金が高く、前出の家政婦サービス会社は月額1万6000人民元がスタートライン。健康状態が良く、器量の良い乳母だと料金はさらに高い。乳母が料金面で納得すれば、成人客が乳母の乳頭に直接口をつけて母乳を飲むことも可能。それが恥ずかしければ搾乳器を使用するという。

 だがこうした乳母サービスは倫理面の問題もあって各界で論争が起こっている。産婦人科・小児科医は、「母乳は確かに栄養価が高いものの、成人が飲めば腸道疾患を引き起こし、普通の食物の栄養を腸が吸収できなくなる恐れがある」と警告する。深セン市家庭サービス業界協会の張国英副会長はメディア取材に対し、「家政婦サービス会社の経営範囲には乳母サービスの項目はないが、需要があれば協会としては完全に反対することはできない」とコメント。一方、「乳母の健康状態がこのサービスのカギ。衛生面などでルール作りをすすめる必要がある」と語っている。

 広東省内に事務所を構える弁護士によると、旧衛生部法監司が定めた「人体母乳を商品経営としてみなさないことに関する通知」に基づけば、人の母乳は一般の食品資源とはみなされないため、商品として生産・経営活動を行うことができず、法人や個人が母乳提供を事業化し、利益を得れば違法行為となる。だがこの規定に法規や規律のような効力はなく、法的根拠とするのは難しいという。
《亜州IR株式会社》

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