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中国:景気回復は本物か?

2013年9月17日(火) 20時12分(タイ時間)
【中国】中国本土の景気回復は確実な流れといえるのか――。

 先に発表された8月の主要経済指標は概ね良好だった。◆政府発表の製造業購買担当者景気指数(PMI)は、16カ月ぶりの高水準を記録、◆HSBC発表のPMIは、景況判断の分かれ目となる50を回復、◆生産者物価指数(PPI)は前年同月比で下落率が3カ月続けて縮小し、前月比では5カ月ぶりにプラスを達成、◆鉱工業生産高(付加価値ベース)の伸び率は17カ月ぶりの高水準を記録――など。さらに、李克強・首相が重視している融資、電力使用量、貨物輸送量の3指標もいずれも上向いている。

 指標好転の要因として挙げられているのは、(1)外部環境の改善、(2)国内の安定成長に向けた政策効果。(1)は、欧米の景気回復ペースが予想より速いことで、製造業や輸出が押し上げられた格好。12月のクリスマス受注が本格化する向こう数カ月も持ち直し傾向が続くとの期待が出ている。

 (2)は、李克強・首相が経済成長率について、下限を下回らせないと明確に表明して以降(いわゆる「下限論」を打ち出す)、中央政府は成長の安定を確保するための政策(零細企業向け税負担の軽減、金融支援を通じた経済構造の転換・高度化、都市インフラ整備の強化、小規模老朽化住宅エリアの改造、中西部や貧困地区での鉄道建設加速、民間投資の活発化など)を相次いで打ち出し、これら政策が徐々に功を奏してきた格好だ。

 これを受けて、ブローカーの間で経済成長率見通しを引き上げる動きが広がっている。

 とはいえ、足元の景気回復が本物かどうかを巡っては、なお見方が交錯している。楽観派は、◆外部環境が安定してきたこと、◆政府の政策支援が続くとみられること、◆11月に共産党三中全会が開催され、金融改革などの改革案が打ち出されると予想されること――などが景気の持続的な持ち直しを支えるとの見方だ。

 これに対して慎重派は、◆発電量など工業関連指標の持ち直しは、酷暑という季節要因が影響していたこと、◆8月の小売売上高は、前月比で伸び率が鈍化したこと、◆8月の経済指標の改善は、前年同期の比較対象となる基数が低かったこと(第4四半期には、こうした効果が剥げ落ちる)――などの点を挙げ、「景気の安定した回復を確認するには、引き続き今後のデータを見守る必要がある」とみている。
《亜州IR株式会社》

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