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Eコマース中国最大手アリババの上場先、米国選択の公算

2013年9月27日(金) 01時29分(タイ時間)
【中国】Eコマース中国最大手の阿里巴巴集団(アリババ・グループ)が株式上場先として、米国を選択する可能性が濃厚となってきた。

 26日付香港経済日報などによると、もう一つの上場先として有力視されてきた香港証券取引所は、アリババの「パートナーシップ制度」を認めない方針を貫いたために交渉が決裂。アリババは上場先を香港から米国に変更する準備を進め、すでに米国の法律事務所を選任したという。短期内に、米国上場のための上場幹事も決める予定だ。

 アリババが導入している「パートナーシップ制度」は、経営陣らで構成されたパートナーが取締役会の大多数を推薦できる仕組み。パートナーは株式の保有比率が低くても、実質的な議決権を握ることができる。このため、短期の利益を追求する一般の株主の影響を受けにくく、長期的な視野での意思決定を行いやすくなる。

 しかし、株式の保有比率と議決権が正比例しないパートナーシップ制度に対し、香港取引所は、上場後の一般投資家の保護という立場から、受け入れられない姿勢を貫いてきた。資金調達額が1000億香港ドル(約1兆2760億円)に達すると想定されるだけに、アリババが香港を選択した場合、香港証券取引所は今年、IPOを通じた資金調達額で世界トップの座に返り咲くことが可能だったはずだ。

 アリババの上場は、売買代金の増加にもつながる可能性が高い。上場後の時価総額は、7500億香港ドル(約9兆5700億円)に達する見込み。これは、香港マーケット全体の時価総額(25日時点で23兆350億香港ドル、約293兆9270億円)の3.3%に相当する規模で、上場後に騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)とほぼ同じ売買代金を確保できれば、「1日当たりの売買代金は10億~20億香港ドル増える」(市場関係者)と試算されていた。

 しかし、香港証取の決定は、アリババのパートナーシップ制度を認めず、「株式の保有比率と議決権は同じである」という平等の原則。香港証取の李小加・行政総裁は、証取ホームページに寄せたコラムで、アリババの上場先問題をきっかけに引き起こされた議論について、「さまざまな角度からバランスよく客観的に議論される必要がある」と指摘している。

 「投資家保護の優先」という大義名分でアリババ上場計画に譲歩しなかった香港証券取引所。アジアの金融センターとして、海外投資家からの信頼を維持するための長期的な見地での決断だったようだ。

 一方のアリババ。上場先として選択する可能性が高い米国市場では最近、厳格な監督体制や訴訟リスクの高さなどを背景に、上場廃止という選択を迫られる中国企業が少なくない。ここ3年で上場廃止した中国企業は40社にも上る。アリババが米国上場を成功させることができるのか、その動きからは引き続き目が離せない。
《亜州IR株式会社》

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