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中国:上海自由貿易試験区が正式発足、投資は「ネガティブリスト方式」導入

2013年9月30日(月) 17時07分(タイ時間)
【中国】「上海自由貿易試験区」の発足式が29日に開催された。改革開放を一段と進めるための国家戦略に位置付けられる同試験区は、資本取引の自由化や金融サービス業の全面開放の試金石として注目が集まっている。

 発足に先立ち国務院が27日発表した「上海自由貿易試験区の全体計画」は、(1)政府機能の転換、(2)投資、(3)貿易、(4)金融改革、(5)法制度――の5分野に大別されているが、なかでも重要視されているのは(2)の投資と(4)の金融改革の分野だ。

 投資分野は「ネガティブリスト方式」を導入。(2)の投資では、◆金融サービス、航空・運輸サービス、商業貿易サービス、専門サービス、文化サービス、社会サービス分野の開放を拡大する、◆「ネガティブリスト方式管理を導入し、外資の投資プロジェクトは許認可制から届出制度にする――などの内容が盛り込まれた。「ネガティブリスト方式」の導入というのは、外資系企業に対し「認めない業務」のリストを列挙。それ以外のものは、すべて認めるというもので、外資に対する規制内容が「認めるもの」から「認めないもの」に切り替わる。つまり、認めないもの以外であれば、原則、すべて認められるとみなされ、軸足はこれまでの厳格な「従前の審査」から、厳格な「事後の監督」にシフトすることになる。

 (4)の金融改革については、「リスクコントロールが可能との前提の下、試験区内でも資本取引における人民元の交換自由化、金融市場の金利自由化、人民元のクロスボーダー取引などを先行して試験的に実施する」といった内容が盛り込まれた。
 さらに、「条件を満たした外資金融機関に対し、外資系銀行の設立を認めるほか、条件を満たした民営資本と外資金融機関による合弁銀行設立を認める」とも明示された。

 上海自由貿易試験区の設立前から注目を集めていた金融改革に関しては、資本取引や金利の自由化、人民元のクロスボーダー取引が盛り込まれ、「資本取引自由化への動きやサービス業の改革が一段と加速する」(ANZ銀行)とみられている。

 国務院の全体計画に呼応する形で29日、中国銀行業監督管理委員会と中国証券監督管理委員会は、同試験区内対する支援方針を発表。銀行業監督管理委員会は、◆国内銀行の試験区内での発展を支援する、◆銀行以外の金融機関の試験区内での設立を支援する、◆外資系銀行の試験区内での経営を支援する、◆民間資本の試験区内での銀行業参入を支援する、◆クロスボーダーの投融資サービスの展開を奨励する、◆試験区内でのオフショア業務を支援する、◆参入形式を簡素化する――といった内容を発表。また、証券監督管理委員会は、◆試験区内での先物取引所の設立とともに、域外投資家の先物取引の参入を認める、◆条件を満たした個人または法人に対し、域内外市場の双方向の投資を認める、◆国内企業の域外の親会社に対して人民元建て債券の発行を認める――などの方針を示した。

 個別の銀行も試験区内の支店設立が認められた。現時点では、中国工商銀行(1398/HK)、中国農業銀行(1288/HK)、中国銀行(3988/HK)、中国建設銀行(939/HK)、交通銀行(3328/HK)、招商銀行(3968/HK)、上海浦東発展銀行(600000/SH)、上海銀行の国内8行に加え、シティグループとDBSの外資2行が試験区内での支店設立認可を獲得した。
《亜州IR株式会社》

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