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タイで政治衝突迫る タクシン氏恩赦審議、反政府集会、殺人で前首相起訴

2013年10月31日(木) 03時33分(タイ時間)
支持者から声援を受けるアピシット民主党党首(30日、タイ国会)の画像
支持者から声援を受けるアピシット民主党党首(30日、タイ国会)
写真提供、民主党
コーン元財務相の画像
コーン元財務相
写真、ニュースクリップ
【タイ】2006年から続くタクシン元首相派と反タクシン派の政治抗争で投獄、訴追された人に包括的な恩赦を与える恩赦法案の第2読会が31日からタイ国会で行われる。野党民主党など反タクシン派は街頭デモなどで徹底抗戦する構えで、バンコクで緊張が高まっている。

 恩赦法案はタクシン派与党の賛成多数で8月に第1読会を通過し、その後の委員会での審議で、恩赦対象がタクシン元首相を含む包括的なものとなった。タクシン元首相は2008年に汚職で禁錮2年の実刑判決を受けて以来、タイに帰国していないが、恩赦法案が成立すれば、帰国が可能になることから、反タクシン派は反発を強めている。

 野党民主党は第2読会が始まる31日に、バンコクのタイ国鉄サムセン駅で恩赦法案に反対する集会を開く計画だ。コーン元財務相ら民主党の副党首4人は30日、デモに参加するため、副党首を辞任した。

 反タクシン派の別のグループは10月10日から、バンコク都内のウルポン交差点で座り込みの集会を続けている。

 一方、2010年4、5月に、バンコク都心を占拠したタクシン派市民と治安部隊が衝突し、91人が死亡、約2000人が負傷した事件で、最高検察庁は31日、当時首相だったアピシット民主党党首と治安担当の副首相だったステープ前民主党幹事長を殺人容疑で起訴する予定だ。2人が治安部隊にデモ隊の排除を命じたことで多数の死傷者が出たとしている。

 アピシット氏とステープ氏は恩赦は不要で裁判で争うと明言。民主党支持者は「起訴のタイミングを見れば、政治的なものであるのは明らか」として、不快感を示した。

 タイでは2006年以降、地方住民、中低所得者が多いタクシン派と、特権階級、バンコクの中間層を中心とする反タクシン派の抗争が続き、政治、社会が混乱している。

 反タクシン派はタクシン元首相を反王室の腐敗政治家と糾弾し、タクシン政権(2001―2006年)は2006年、特権階級の意向を受けた軍事クーデターで崩壊した。2007年末の民政移管選挙で発足したタクシン派政権も、反タクシン派デモ隊による首相府やバンコクの2空港の占拠で追い込まれ、2008年末、裁判所命令で「選挙違反」により政権を失った。

 劣勢に立たされたタクシン派は「特権階級が軍、司法を動かし、民主主義と法治をねじまげている」と主張し、2009年、2010年と反タクシン派政権打倒のデモを実施。2011年の下院総選挙ではタクシン派が再び勝利し、タクシン元首相の妹であるインラク氏が首相に就任した。
《newsclip》

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