RSS

世界遺産の周辺高台はカンボジア領 タイとの国境紛争で 国際司法裁

2013年11月12日(火) 02時13分(タイ時間)
プレアビヒア遺跡の画像
プレアビヒア遺跡
写真、齋藤正行
プレアビヒア遺跡の画像
プレアビヒア遺跡
写真、齋藤正行
プレアビヒア遺跡の画像
プレアビヒア遺跡
写真、齋藤正行
タイ・カンボジア国境の山脈の画像
タイ・カンボジア国境の山脈
写真、齋藤正行
タイ側からみたカンボジアの大地の画像
タイ側からみたカンボジアの大地
写真、齋藤正行
【タイ、カンボジア】国際司法裁判所(オランダ・ハーグ)は11日、カンボジアの世界遺産プレアビヒア寺院遺跡の周辺のタイとカンボジアが領有権を争っている地域の帰属に関する裁判で、プレアビヒアがある高台一帯をカンボジア領とする判決を下した。

 紛争地域のそれ以外の部分については判断を示さなかった。また、両国は国際社会と協力して世界遺産を保護する義務があると指摘した。

 タイは今回の判決を受け、高台一帯からの兵員、警官の撤退を迫られる。

 タイのスラポン副首相兼外相は判決について、カンボジア領とされたのは紛争地域のごく一部だとした上で、タイ、カンボジアの双方が判決に満足していると述べた。カンボジアのハオ・ナムホン副首相兼外相も満足感を示し、具体的な国境の画定に向け、2国間協議を進める考えを明らかにした。

 両国政府の関係は現在良好で、判決を柔軟に受け止め、外交問題化を避ける姿勢が目立つ。ただ、タイ国内には今回の判決を敗訴と受け止める向きもあり、すでにバンコクで活発化している反政府デモが勢いづく可能性もある。

 プレアビヒアはクメール王国が9―11世紀に建立したとされる山上遺跡。寺院本体については1962年に国際司法裁がカンボジア領とする判決を下したが、周辺地域の領有権については判断を示さず、紛争の火種が残った。

 プレアビヒアは2008年、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産に登録された。これを機に、プレアビヒアの世界遺産共同登録・管理を主張していたタイが周辺地域で頻繁にカンボジアと武力衝突を起こすようになった。2011年には両国軍がプレアビヒア周辺で砲撃、銃撃を交わし、双方の兵士、住民ら30人近くが死亡、100人以上が負傷し、周辺地域の住民10万人以上が一時避難した。

 紛争激化を受け、カンボジアは同年4月、国際司法裁にプレアビヒア周辺の国境未画定地域の領有権に関する判断を求めた。

 タイでは同年7月に行われた総選挙で、カンボジアのフン・セン首相と個人的に親しいタクシン元タイ首相の政党が政権に復帰。タクシン氏の妹のインラク氏が首相に就任し、両国関係は急速に雪解けに向かった。
《newsclip》

特集



新着PR情報