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「反王室の国賊タクシンを撃て」 タイの反政府デモ

2013年12月3日(火) 04時32分(タイ時間)
「反王室の国賊タクシンを撃て」 タイの反政府デモの画像
「反王室の国賊タクシンを撃て」 タイの反政府デモ
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「反王室の国賊タクシンを撃て」 タイの反政府デモ
【タイ】バンコクでは2日も、反タクシン元首相派の市民による反政府デモがあり、タイ首相府やバンコク首都警察の周辺で数千人のデモ隊と警官隊が衝突した。

 警官隊はコンクリートや鉄条網のバリケードを築いて防備を固め、突入を図ったデモ隊を放水、催涙ガス弾で押し戻した。デモ隊は目標としていた首相府などの占拠に失敗し、夜になり、反政府集会が行われている民主記念塔周辺などに撤退した。衝突によるけが人は約80人。

 タイ政府によると、2日夜の時点で反政府集会が行われているのは、民主記念塔周辺、財務省(ラマ6世通り)、政府総合庁舎(ジェーンワタナ通り)、バンコク首都警察(シーアユタヤ通り)周辺、マカワンランサン橋など。11月30日から12月1日にタクシン派市民と反タクシン派の学生らが衝突して死傷者が出たラムカムヘン大学周辺は、タクシン派が撤収したこともあり、2日は大きなトラブルはなかった。

 反政府デモは地方にも広がり、2日は北部ピッサヌローク県、ペチャブン県の県庁が閉鎖された。

 インラク首相(46)とデモ隊を指揮する野党民主党のステープ元副首相(64)は1日、軍の仲介で直接話し合ったが、物別れに終わった。ステープ元副首相は首相辞任や下院解散では足りず、首相に「権力を人民に返す」よう要求。インラク首相は2日のテレビ演説で、問題が解決できるなら、首相辞任や下院解散を辞さないと述べる一方、ステープ元副首相の要求を実現するのは法的に困難と指摘した。

 ステープ元副首相はタイ最古の政党である民主党の幹事長を2011年まで8年間務め、運輸相などを歴任した大物政治家。今回のデモでは、タクシン元首相の影響力根絶、汚職撲滅、公正な選挙などを訴え、反タクシン派市民の支持を得ている。ただ、本人は過去に様々な汚職疑惑が浮上した灰色政治家で、ここへ来て街頭デモに乗り出した真意は不明だ。

 タクシン派、反タクシン派の抗争でキャスティングボートを握る軍はこれまでのところ「中立」を標榜している。政府と反政府デモ隊の間で軍が中立とは不可解に見えるが、タイ軍は長年にわたり政権を担当した独立した勢力で、文民統制は機能していない。

 現在のタイ軍の最高実力者であるプラユット陸軍司令官は2010年のタクシン派デモ鎮圧を指揮し、王党派、反タクシン派とみられる。ただ、2011年のインラク政権発足後、タクシン元首相の妹であるインラク首相と比較的良好な関係を維持してきた。今回のデモでは、警察に催涙ガス弾の発射を抑制するよう求め、衝突現場に軍の医療チームを派遣するなどした。

 反政府デモ隊と政府がこう着状態となる中、タイは5日、プミポン国王(85)の誕生日を迎える。国王は例年、誕生日前夜に演説し、時の政治・経済状況を批評した。過去数年は体調不良のため、演説を行っていない。

 タイ国民の多くはプミポン国王を「国父」として深く敬愛している。今回の反政府デモ参加者はタクシン元首相を反王室の「国賊」と認識し、民主主義や法治より、国王と敵対する「国賊退治」がはるかに重要と考えている人が多いようだ。

 反タクシンの傾向は、教育や、軍事政権・政府がコントロールするマスメディアに触れる機会が比較的多かったバンコクなどで強い。比較的少なかった東北地方では、低額医療などの実利をもたらしたタクシン元首相への支持が依然として強い。
《newsclip》


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