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中国:中誠信托「理財商品」にデフォルト危機、債権520億円が不良化

2014年1月23日(木) 13時33分(タイ時間)
【中国】規模が膨張した「シャドー・バンキング(影の銀行)」に対する警戒感が中国で高まりつつある。一旦デフォルト(債務不履行)に陥れば信用リスクが拡散するだけに、この問題に関する動向からは目が離せない。関係者や当事者の冷静な対応が望まれるところだ。 

 中誠信托有限責任公司の発行した高利回り金融商品「理財商品」で、投資家が損失を被る可能性が強まってきた。投資・信託大手の同社は今月16日、ある企業に貸し付けた30億人民元(約520億円)が不良債権化していると公表。法的な措置に訴えて資金の回収に乗り出す方針を明らかにした。

 募集した資金は、炭鉱経営を手がける王平彦氏の傘下企業、山西振富能源集団公司に融資したとされる。石炭市況が急落するなか、経営の見通しは立っていないようだ。2014年1月31日に返済期限を迎える。 

 一方、窓口で販売を仲介した大手銀行は、自行の責任を回避する立場。中国工商銀行はこの問題に言及し、「理財商品」を購入した顧客が損失を被ってもいかなる補償もしないと言明した。

 高利回りを謳った金融商品「理財商品」の規模は中国で急ピッチに増大中。銀監会・創新監管部の王岩岫主任は昨年7月の金融フォーラムで、「理財商品の販売規模は、13年6月末時点で9兆8500億人民元(約170兆円)に膨らんだ」とする見方を示した。2007年末の時点では、5000億人民元に過ぎなかったとされる。

 シャドー・バンキングの問題に関しては、管理監督強化に関する国務院の通達が今年1月に発表された。しかし、その定義が抽象的であるほか、人民銀行と銀監会のどちらの管理監督下に置かれるかが不明確な業態や、商品の存在を指摘する声もある。
《亜州IR株式会社》


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