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中国:不動産業の資金繰りに“黄信号”、シャドーバンキング規制強化で

2014年2月3日(月) 15時31分(タイ時間)
【中国】中国当局による「シャドーバンキング(影の銀行)」への規制強化が、不動産デベロッパーの資金繰りを急激に悪化させている。資金枯渇のリスクに直面しているデベロッパーも現れた。

 14年は、不動産業の再編が一段と加速する1年になりそうだ。中国証券報が30日付で伝えた。

 銀行当局はこのほど、高利回りの運用商品「理財商品」の販売を含むシャドーバンキングのリスク管理を強化するよう国内銀行に求めた。信託会社に対しても、非標準的な運用商品の販売によって得た資金をプールすること(=異なる運用期間で複数の「理財商品」を連鎖的に販売し、集められた資金を一括投資するスキーム)を禁じるなど、シャドーバンキングの特徴を持った業務を禁止するとこれ以前に通達している。

 これらの措置は、シャドーバンキング資金の主要な投資先となっていた不動産業にとってダメージが大きい。不動産デベロッパーは主要な資金調達源を絶たれた格好となった。実際、今年1月前半に発売された不動産信託商品は9種、募集総額は58億人民元に過ぎない。前年同期(46種、153億6400万人民元)に比べて急減した。

 さらに、不動産ファンドの間でも募集活動を縮小する動きが出ている。上海に本部を置く大手不動産ファンド会社の関係者は、全国範囲でファンドの販売規模を縮小しつつあると話した。長江デルタ以外の開発プロジェクトには興味がないという。

 不動産業を取り巻く「悪いニュース」はこれだけに収まらない。不動産デベロッパー向けの伝統的な銀行融資も全面的に引き締められている状況だ。中小デベロッパー向け融資を停止した銀行も出ている。個人向け住宅ローンも13年半ばから縮小傾向が持続。深セン、広州、上海、武漢など多くの都市が、2戸目購入者向けローンの頭金比率を7割にまで引き上げた。これらが不動産デベロッパーの資金回収に影響することは想像に難くない。

 デベロッパー各社の経営環境にも暗雲が立ち込める。地方の3・4線都市では投資過熱でゴーストタウン化した街「鬼城」が相次ぎ出現。「これらの都市では、すでにバブル崩壊が始まった」との報告もある。居住を目的とする実需の住宅購入が一巡する中で、14年の不動産販売規模は前年実績を下回ると予想されている。優勝劣敗の様相を呈する中で、14年は不動産業界の再編が一段と加速しそうだ。

 高利回りを謳った「理財商品」の規模は中国で急ピッチに増大中。銀監会・創新監管部の王岩岫主任は昨年7月の金融フォーラムで、「理財商品の販売規模は、13年6月末時点で9兆8500億人民元(約170兆円)に膨らんだ」とする見方を示した。2007年末の時点では、5000億人民元に過ぎなかったとされる。

 理財商品を含むシャドーバンキング問題に関しては、管理監督強化に関する国務院の通達が今年1月に発表された。しかし、その定義が抽象的であるほか、人民銀行と銀監会のどちらの管理監督下に置かれるかが不明確な業態や、商品の存在を指摘する声もある。
《亜州IR株式会社》


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