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中国:貧困が生み出す「児童労働」、家に帰りたがらない子供たち

2014年2月4日(火) 13時48分(タイ時間)
【中国】広東省深セン市のエレクトロニクス製品工場で違法就労する児童が四川省・涼山イ族自治州布施県に強制送還された問題を受け、同県の公安当局は警官動員数を増やし、児童就労斡旋業者への取り締まり強化に乗り出した。

 その結果、未然に摘発される件数は増えたものの、当の児童とその家族は、「働きに出れば、少なくともお腹いっぱい食べられるのに、なぜこれを阻止するのか」と不満を隠さない。背景には、同自治州山間部の苛酷を極める貧困問題が存在する。北京青年報が26日付で伝えた。

 強制送還された児童の1人である少女は、13歳からこの工場で働き、16歳にしてすでに「ベテラン職工」だった。「もっと小さい子がたくさん働いていたのに、隠れて捕まらなかった。なぜ私だけを捕まえるの」と鬱憤をぶちまける。彼女らは児童労働が違法であることを知らない。ウェブカメラを組み立てる製造ラインで毎日12時間以上働き、1人当たり平均1000個を製造する。30分の昼食休憩以外は、私語も許されない。トイレや水飲みへ行くにも厳しい時間制限があり、長く製造ラインを離れると、その都度罰金60人民元(約1000円)が科せられる。時給12人民元(約202円)から仲介業者の手数料を引くと、手元に残るのは9人民元(約152円)。「残業代、休日出勤手当などがどうなっているかは分からない。仲介業者から支払われる分だけを黙って受け取る」という。「仕事がどんなに辛くても、お腹いっぱい食べられるだけで、故郷にいるよりいい。家に仕送りだってできる」という少女の言葉から、同州の辺鄙な山間部に暮らす人々が直面する生活の厳しさがうかがえる。

 10代前半の少女が外で働いて一家の生計を立てることは、すでに同州の山間部に受け継がれる「伝統」だといっても過言ではない。家族が嫁入り前の娘を都会へ送り、少女たちは月給2300人民元(約3万9000円)ほどの稼ぎから、1000人民元(約1万7000円)を家へ送金する。早く家から出せば、それだけ長期間稼げると考える親もいる。働きに出た15歳の娘を持つ母親は、「娘の送金が唯一の現金収入だ。働きに出すより仕方がない」と、やり切れなさを滲ませる。妹の稼ぎで高校へ通う17歳の少年は、「家族のために妹が犠牲になっているが、そうしなければ暮らしが成り立たない。どうすることもできない」と、不甲斐なさに唇をかんだ。
《亜州IR株式会社》

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