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中国:「大仏」の巨大化進む、観光の目玉にと各地で競争拍車

2014年2月11日(火) 11時02分(タイ時間)
【中国】中国本土で建立される仏像が、年々巨大化している。各地の観光当局、開発業者が競って巨大な仏像を造立し、観光の目玉としているためだ。

 江蘇省・無錫霊山では、高さ88メートルの巨大観音像が注目を集め、昨年1年で380万人の観光客が訪れている。これによる経済効果は、数億人民元(1億人民元=約17億円)に上ると試算されている。その一方で、度を超えた仏像巨大化に、疑問を呈す僧侶や近隣住民の声も聞かれる。香港メディア・南華早報が5日付けで伝えた。

 中国の仏像建立は遙か昔に始まり、随・唐時代に最盛期を迎えた。1300年前に造立が始まり、その姿が今に伝わる四川省・楽山大仏は、高さ71メートルの威容をほこる。しかし中華人民共和国成立後、その他のあらゆる宗教遺産とともに、多くの仏像が破壊された。そして現在、再び盛んに造立されている。それらは、観光客を呼び込むため、年々巨大化する傾向にある。江蘇省・無錫霊山の高さ88メートルの観音像をはじめ、江西省・東林大仏は高さ48メートル、安徽省・地蔵王菩薩像は高さ99メートル、河南省魯山県・仏泉寺大仏は実に高さ208メートルになる。香港の天壇大仏、日本の東大寺大仏が、それぞれ高さ34メートル、14.7メートルであることから、その巨大さを窺い知ることができるだろう。

 その一方で、開発業者と、地元の僧侶や住民とのあいだに摩擦が生じる例も少なくない。業者が12億人民元(約203億円)の資金を投入して2008年に竣工した魯山県・仏泉寺大仏は、僧侶たちの強硬な姿勢により、当初は無料で公開された。当地が貧困地区であることからの配慮だった。また、入場料210人民元(約3600円)の無錫霊山については、休日ともなれば観光客でごった返す状況に、「どこもかしこもカメラをぶら下げた観光客で溢れている。神聖な宗教活動の場所にふさわしくない」と苦言を呈する声が聞かれる。ある仏教徒は、「たくさんの仏像を見られるのは良いことだ。仏教の布教にもつながる」としながら、「仏像が度を超えて巨大である必要は全くない」と、巨大化競争に疑問を呈した。
《亜州IR株式会社》


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