RSS

福利厚生充実で人材流出食い止め、企業に新たな動き―チベット・ラサ

2014年2月17日(月) 03時41分(タイ時間)
【中国】中国の企業は毎年春節(旧正月)前後に人材確保が難しい時期を迎える。他の大都市ほどではないが、チベット自治区ラサ市のホテル・飲食業界も例外ではない。

 この時期は従業員の流出が多く、補充が難しい状況だ。離職率を高める大きな原因は、繁忙期と閑散期の待遇の差によるもの。こうした中で、安定的に「ベテラン従業員」を雇用しつづけるために、賃金を年間を通して統一させ、さらに福利厚生の充実に取り組む企業が出てきている。西蔵新聞網が13日付で伝えた。

 チベット自治区ラサ市のホテル・飲食業界では一般的に、繁忙期は賃金がアップし、閑散期はダウンする。賃金が下がるとともに従業員の労働意欲は失われ、転職者が増える。ラサ信洋酒店(ホテル)の経営者・李さんは他の企業とは異なる経営理念を持っている。「年間を通して繁忙期の賃金を適用し、売り上げが増えれば、それに加えて福利厚生を充実させるべき」という考えを語る李さん。「従業員は収入が安定すれば、おのずと仕事に積極性が出るものだ」とその真意を説明する。西蔵中金新聯爆破有限公司の人事責任者・韓さんも、「年末のボーナス以外に、従業員の春節の帰省にかかる交通費を会社で負担している。駅や空港まで従業員を無料で送迎している」と福利厚生の工夫を語る。「昨年末には、1人の離職者もいなかった」という。

 拓大国際酒店(ホテル)の従業員・唐さんは、2010年6月から同ホテルで働き「ベテラン従業員」の1人に数えられる。「ラサ市で働きだして7~8年のうちに、4つのホテルを渡り歩いた。今の職場は温かい雰囲気があり、従業員同士の仲が良い。月給は1年ごとに100人民元(約1700円)ずつベースアップしていく」と、長く同じ職場で働く理由を語った。前述のラサ信洋酒店の従業員・杜さんは、2人の幼い息子を連れてラサ市へ出稼ぎに来ている。「ときには息子たちを職場へ連れてくることもある。そんなときは社長が彼らを家に連れ帰って世話してくれるので、安心して長く働くことができる」と、従業員の視点に立った経営者の配慮が、離職を思い留まらせる決め手であることを説明した。

 人材不足が深刻化する企業がある一方で、従業員を長期間雇用できる企業もある。同自治区の労働就業部門責任者は、「社会保険の加入や、賃金アップだけでは人材を引き留められない。福利厚生を充実させ、なおかつ働きやすい職場環境をつくることが肝心だ」と、従業員を思いやる経営者の姿勢が問われている現実を強調した。
《亜州IR株式会社》

特集



新着PR情報