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バンコクの反政府デモ、7週間ぶりに主要交差点占拠解除

2014年3月3日(月) 00時39分(タイ時間)
デモ隊が撤収したパトゥムワン交差点(2日)の画像
デモ隊が撤収したパトゥムワン交差点(2日)
デモ隊が撤収したパトゥムワン交差点(2日)の画像
デモ隊が撤収したパトゥムワン交差点(2日)
ラチャプラソン交差点の反政府デモ会場(1日)の画像
ラチャプラソン交差点の反政府デモ会場(1日)
ラチャプラソン交差点の反政府デモ会場(1日)の画像
ラチャプラソン交差点の反政府デモ会場(1日)
【タイ】野党民主党が主導する反政府デモ隊は2日、1月13日から占拠してきたバンコク都内のラチャプラソン交差点、パトゥムワン交差点、アソーク交差点、サラデーン交差点から撤収し、デモ会場をルムピニ公園1カ所に縮小した。

 バンコク郊外の総合庁舎前(ジェーンワタナ通り)の道路占拠を指揮する仏教僧侶ルアンプープッタイサラ僧はデモを継続すると言明している。

 デモ隊を率いる民主党のステープ元副首相は2日、ルムピニ公園で演説し、タクシン元首相の影響力排除、タクシン元首相の妹のインラク首相の退陣を要求するデモを継続すると宣言。支持者に対し、タクシン元首相関連企業の営業妨害、ボイコットの強化を呼びかけた。

 一方、1日未明、反タクシン・反政府派幹部であるナタポン前民主党下院議員の義母でシーウィコン財閥のクンイン(高位の女性の称号)・サシマー・シーウィコンさんの東北部ナコンラチャシマ県カオヤイの自宅に銃弾が撃ち込まれた。けが人はなかった。

 ナタポン前議員は2月26日、バンコク都心のショッピングセンター、エムポリアムで買い物をしていたタクシン元首相の元妻のポジャマンさんをほかの反タクシン派市民とともにホイッスルを吹き鳴らして追い回した。バンコク都内のナタポン前議員宅には27日深夜、手製爆弾のようなものが投げ込まれたが、爆発しなかった。

 バンコクの主要交差点の占拠解除で首都の生活はほぼ平常に戻る見通しだ。しかし、反タクシン派とタクシン派インラク政権・与党プアタイとの抗争は今後、舞台を司法に移して続くとみられる。

 プアタイは今後の展開について、反タクシン派が▼コメ買い取り制度をめぐる汚職を理由に、議会上院での弾劾で、インラク首相と全閣僚を失職させる▼投票から30日以内に議会下院を開会できなかったとして、憲法裁判所が2月2日の下院選を無効にする▼公選制と憲法裁長官らによる選出制が併用されている上院議員の選出方法をすべて公選制とする憲法改正案を支持した上下両院の議員308人を、違憲な改憲を図ったとして、憲法裁が公職追放処分にする――というシナリオを描いていると主張している。

 プアタイはまた、2日の下院選で反タクシン派による妨害で投票できなかった選挙区での投票のやり直しを選挙委員会が行おうとしないとして、選挙委の告訴を検討していることを明らかにしている。憲法の規定では、下院は投票から30日以内に開会するとされており、3月4日までに開会できなければ、選挙自体が無効とされる可能性がある。

 憲法裁、選挙委、汚職取締委員会などはいずれも反タクシン派の影響下にあるとみられ、民主党はこうした機関と連携して、インラク政権の転覆を図るとみられる。

 上院での弾劾成立で首相が失職した場合、問題になるのは後任選びだ。憲法の規定で、首相は下院議員から選ばれるが、下院は現在解散した状態で、開会できるめどは立っていない。首相が失職した場合、反タクシン派が憲法上、どうつじつまを合わせるかは不透明だ。


〈反政府デモ関連の主な銃撃・爆破事件〉
2月14日
 バンコク都内マカワンランサン橋の反政府デモ会場で爆発があり、タイ字紙記者の女性と男性が負傷。
 バンコク都内ラチャダピセーク通りの刑事裁判所の7階部分で爆発があり、窓ガラスが割れるなどした。けが人はなかった。通りの反対側からグレネードランチャーで手りゅう弾が撃ち込まれたとみられている。

2月15日
 トヨタ自動車のタイ法人トヨタ・モーター・タイランドのプラモン・スティウォン会長のバンコク都内イエンアカート・ソイ2通りの自宅に銃弾数発が撃ち込まれ、窓ガラスが割れるなどした。けが人はなかった。プラモン会長については、反政府デモに資金援助を行っている可能性があるとして、政府が調査していると、タイ字紙が報道。プラモン会長はデモ隊への資金援助を否定している。

2月18日
 エネルギー省、タイ国営石油会社PTTなどが入居するバンコク都内ウィパワディランシット通りのエナジー・コンプレックス前の反政府デモ会場を警官約1500人を動員して奪還。
 バンコク都内ラチャダムヌンクラーン通りの民主記念塔周辺で、反政府デモ隊と警官隊が衝突。銃撃、手りゅう弾の爆発などがあり、警官2人、デモ参加者4人の計6人が死亡、約70人が負傷。

2月19日
 バンコク都内の高速道路を走行していた反政府デモ隊のピックアップトラックがラープラーオ出口近くで銃撃を受け、ピックアップトラックに乗っていた男性2人がけが。

2月20日 
 ウィパワディランシット通りのバンジャーク・ペトロリアムのガソリンスタンドの屋根で手りゅう弾が爆発し、自動車1台と建物が破損した。現場は非常事態宣言による治安対策本部が設置されているタイ警察スポーツクラブから約150メートルほど。

2月21日
 反政府デモ隊が占拠するバンコク都内のプラトゥーナム交差点で手りゅう弾が爆発し、男性5人、女性1人がけが。

2月22日
 タイ東部トラート県の反政府デモ会場に銃弾や手りゅう弾が撃ち込まれ、5歳の女児2人が死亡、34人が重軽傷を負った。

2月23日
 反政府デモ隊が占拠するラチャプラソン交差点の反政府デモ会場で手りゅう弾が爆発し、女性と姉弟(6、4)が死亡、21人がけが。爆発があったのは仏系ディスカウントストア、ビッグCスーパーセンター・ラチャダムリ店前。
 ラチャダピセーク通りの民事裁判所の駐車場で手りゅう弾がみつかり、警察の爆発物処理班が爆破処理。

2月24日
 バンコク都内パヤタイ区セシリ2通りの高級住宅街で手りゅう弾が爆発し、民家1棟とBMWの乗用車1台が破損した。けが人はなかった。現場は反政府デモを主導する野党民主党の本部から約50メートルほど。

2月25日
 バンコク都内ルムピニ公園・サラデーン交差点の反政府デモ会場で銃撃、爆発があり、デモ参加者2人がけが。

2月26日
 反政府デモ隊が占拠するバンコク都内のパトゥムワン交差点、ラチャプラソン交差点、プラトゥーナム交差点、サラデーン交差点などで銃撃、爆発とみられる音が断続的に続いた。けが人はなかった。
《newsclip》

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