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中国:昆明のウイグル族居住区を特殊警察が包囲、無差別殺傷事件の余波続く

2014年3月5日(水) 12時08分(タイ時間)
【中国】新疆独立派ウイグル族と見られる武装集団による雲南省昆明駅の無差別殺傷事件を受けて、ウイグル族が比較的多く暮らす昆明市内の官渡区大樹営は、特殊警察が大量動員され、厳戒態勢が敷かれている。

 銃、警棒を所持した警官が巡回パトロールを実施し、出口は封鎖されている状態だ。武装集団の一部が依然として逃走を続けていることや、不測の事態に備えての措置と見られる。また、同地区でも襲撃事件が発生したとのデマ情報が一時流れるなど現地は混乱している。

 大樹営のウイグル族の間では、事件の行方に不安が高まっている。同市西南部に位置する大樹営は、道路は狭く、建物が密集している。地元派出所にはウイグル語と中国語の標識が掲げられている。

 あるウイグル青年によれば、市内最大のウイグル人居住区とされるが、実際は30~40人が住む程度だという。事件直後から市内のタクシー運転手は安全を理由に同エリアへの送迎を拒否するなど、生活面にも事件の影響が出ている。

 事件についてこの青年は、「今回のテロが本当にウイグル族による犯行だとは未だに信じられない。なぜ、こんな大それたことをしたのか理解に苦しむ。新疆人(ウイグル族)の面汚しだ」と述べ、当局によるウイグル族に対する締め付けが今後、一層強化されることを恐れている。

 事件は1日午前10時ごろ(現地時間)に同駅構内のホール切符売場で発生。刃物を持った武装集団が無差別に通行人を相次いで襲撃した。これまでに29人が死亡、143人が負傷した。負傷者のうち73人が重傷、70人が軽傷。市内の病院11カ所に搬送され、治療を受けている。

 現地メディアによれば、武装集団は全員が全身黒ずくめの服装姿で、10人以上で構成されていた。そのうち、警察が4人を射殺し、女1人を拘束したという。ただ出身民族などの詳細は一切公表していない。同市政府はこれまでに「新疆ウイグル自治区の分裂独立勢力が関与した計画的で組織的な暴力テロ事件」と断定した。

 中国本土ではウイグル族による分離・独立運動が過激化するなか、公安当局と過激派との衝突が多発している。新疆ウイグル自治区以外の都市でも、13年10月末にウイグル族と見られる家族の乗った車両が北京市天安門の歩道に突っ込み炎上・爆発する事件が発生した。外国人を含む43人が死傷。当局は「新疆分裂独立派によるテロ」と断定した。

 両会(人民代表大会と政治協商会議)の開催を直前に控え、全国的に警備体制が強化されるなかで起こった事件だけに、現地では緊張が高まっている。
《亜州IR株式会社》

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