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中国:従来型小売企業の粗利益率低下、ネット通販人気が経営圧力に

2014年3月19日(水) 13時38分(タイ時間)
【中国】インターネット通販市場の急成長が、中国の従来型小売業界を窮境に陥らせている。

 中国チェーン経営協会の郭戈平会長によれば、ネット通販業界からの価格圧力やコスト高を受けて、2013年はスーパーマーケット、百貨店、コンビニエンスストアなどの従来型小売企業の粗利益率が軒並み低下した。

 上場小売企業の2013年6月中間期決算をみると、販売費と管理費が増加した企業が8割に達し、ほとんどの企業の粗利益率が低下した。一方で売上高の伸びは緩慢で、コストの伸びを下回っている。

 北京物美商業集団(ウーマート・ストアズ:1025/HK)がこのほど発表した13年12月通期業績は、純利益が前年比で23.27%減の4億5900万元だった。減益を含め、同社の増益幅が縮小するのは6年ぶり。不採算店舗の閉鎖費用などがかさんでいる。

 外資小売勢も12年以降、中国市場で苦戦を強いられるようになった。ウォルマート、カルフール、テスコの世界小売3大手は、13年の中国での出店数が前年比で27%減少した。閉店も相次ぎ、同年はウォルマートが5店、カルフールが2店、テスコが5店を閉鎖している。

 小売企業の経営を圧迫している要因の一つが、ネット通販市場への顧客の流出だ。多くの消費者が食品や日用品までもネット通販で購入するようになっている。北京市中関村で働くOL、孫さんをその1人。孫さんは、金曜日のお昼休憩を利用して通販サイトを覘き、安くて良い品がないかを探す。今やネット上には日用品から生鮮食品まで、何でも揃っている。欲しい商品をカートに入れて決済すれば、翌日の土曜日には手元に商品が届く。生鮮食品などは、実物がネットに掲載された写真に劣るケースもあるが、送料を負担してまで返品するのは面倒なので、「そのまま食べている」という。多少のリスクはあるが、今まで週末にスーパーで費やしていた時間や労力を考えると、やはりネット通販が便利だと感じているようだ。以前は大型スーパーを2~3日に1回利用していたが、今は半月に1回程度に減ったという。多くのホワイトカラーに、孫さんと同じような消費スタイルの変化が起きているのが実情だ。
《亜州IR株式会社》


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