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中国:経済成長率目標決定の「内幕」は?

2014年3月27日(木) 11時31分(タイ時間)
【中国】1~2月の主要経済指標が軒並み市場予想を下回った中国。景気の下押し圧力が強まるなかで、改革推進は難しさが増している。しかし、政府は今年の経済成長率目標を昨年と同様の7.5%前後に決めた。

 24日付香港経済日報は、今年の経済成長率目標設定にあたっての「内幕」を伝えた。

 今年の経済成長率目標の決定にあたっては、各当局間の間で例年にない摩擦が生じ、7.5%前後という経済成長率目標の決定はかなり遅くなった様子。最終的には李克強首相が、「最大公約数」をとって決めたという。どのような摩擦があったのか。一つ目は、経済成長率の設定そのものの是非をめぐるものだ。

 今年は「経済成長率を明示しない」との主張も強まった。経済成長率を示さないとする派は、「経済成長率目標が存在する以上、明確な政治的シグナルとなり、経済成長の質よりも、無秩序な経済成長率を追及する地方政府の姿勢は変わらない」と主張。「市場経済の役割を強める方針の下、政府活動報告では、経済成長率目標を示さず、景気減速を容認すべき」と訴えた。

 一方で、経済成長率を明示すべきとの意見もあった。経済成長率を示すことが必要との派は、「今年の経済情勢に基づくと、雇用圧力や国内外の景気減速が予想されるなかで、経済成長率目標は必ず提示しなければならない」と主張したようだ。

 「GDPがないといけないわけではない。だが、GDP目標が明示されないということは、2つの目のどちらか一方がかけているようだ」(消息筋)。さまざまな点を踏まえ、最終的に李首相が、「やはり明確な経済成長率の目標が必要」との判断を下したという。

 2つ目の摩擦は、経済成長率をどのぐらいに設定するのかという点。成長率の目標設定では、「7.5%前後」と「7~8%の間」という2つの意見に分かれた。だが、7.5%前後と設定したのは、金融政策を司る中国人民銀行(中央銀行)や、マクロ経済運営を担う国家発展改革委員会といった経済運営の主力部門が7.5%前後との意見を提出したことが背景にあり、最大公約数として7.5%との設定になったようだ。

 成長率目標を決めるにあたり、各部門からの意見聴取の際、人民銀行が提出した意見は「7.5%以下の数字」というもの。これは、「引き締め気味の金融政策」と経済改革を考慮したうえでの意見という。

 また、国家発展改革委員会が提出したのは7.5%という数字。これは、景気の下押し圧力が強まる下、安定した市場予想が必要との見解に基づくものだ。さらに、全人代閉幕後の3日目に、国家発展改革委員会が主導して制定した「国家新型都市化計画」が打ち出されたことも、7.5%の意見提出と関係がある。「同計画が打ち出された後、ある程度のまとまったプロジェクトが始動すれば経済成長をけん引できる」と国家発展改革委員会が予想したためだ。さらに、「新型都市化」元年となる今年、「“きれいな成績表”を出して、新型都市化の効果を示したい」とする同委の思惑もあったとみられる。
《亜州IR株式会社》


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