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タイのコメ買い取り制度 政府在庫処分で米価下落

2014年3月27日(木) 17時52分(タイ時間)
ウォラウィットGSB社長(中央の背広の男性)の辞任式典の画像
ウォラウィットGSB社長(中央の背広の男性)の辞任式典
写真提供、GSB
【タイ】タイでコメ価格の下落が続いている。タイのインラク政権が事実上のコメ買い取り制度であるコメ担保融資制度で積み上がった在庫米の処分、現金化を急いでいるためだ。

 タイ精米業者協会によると、27日のBグレードの白米100キロ当たりの価格は1120―1140バーツと、2013年3月の1600バーツから大幅に下落した。

 コメ担保融資制度はインラク政権の目玉政策の一つで、政権発足直後の2011年10月に導入された。政府が市価の約4割高でコメを買い取ったため、コメ農家には好評だったが、タイ産米は価格上昇で輸出量が激減し、2012年には1981年以来初めてコメ輸出世界一の座から転落した。また、政府がコメの国際価格の上昇を待って売却を遅らせた結果、膨大な在庫が積み上がった。

 こうした中、インラク政権は昨年12月、野党民主党が主導する反政府デモに屈して議会下院を解散。政府の機能が選挙管理に限定されたことで、今期のコメ買い取りに必要な資金約1300億バーツの手当てができなくなった。

 政府は銀行融資で買い取り資金の工面を図ったが、国営金融機関の政府貯蓄銀行(GSB)がコメ農家への支払いを担当する別の国営金融機関、農業協同組合銀行(BAAC)に50億バーツを融資したことが2月中旬に明らかになると、民主党の地盤であるバンコクと南部のGSB支店で取り付け騒ぎが発生し、同月17―19日の3日間で計940億バーツの預金がGSBから流出した。これを受け、GSBはBAACへの追加融資を中止し、同行のウォラウィット社長は辞任した。

 政府は3月に入り、中央予算からコメ買い取りの資金200億バーツを捻出した。不足分を補うため、在庫米の売却を急いでいるが、結果として値崩れを招き、コメ農家の生活の圧迫、コメ担保融資制度による損失の拡大という悪循環に陥っている。
《newsclip》

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