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浙江省奉化市のビル倒壊、中国にはびこる「手抜き工事」を露呈

2014年4月10日(木) 14時13分(タイ時間)
【中国】浙江省奉化市のビル倒壊死傷事故をきっかけに、ここ十数年の建築ラッシュ期間に中国で建てられた建築物の脆弱性が明らかになってきた。

 専門家は、「奉化市のビルに限らず、この時期に建てられたマンションの多くは、外観こそ立派だが、建築基準を満たさない『手抜き工事物件』だ。安住の我家というより、いつ倒壊するかわからない高価な棺桶といった方がよい」と痛烈に批判している。東方日報が8日付で伝えた。

 ここ20数年、中国の不動産販売市場は、物件を売り出すと同時に完売する盛況ぶりが続いた。デベロッパーは供給ペースを上げて利益を追求することに必死で、品質を顧みることはなかった。なかには、下部の基礎も打ちこまないうちに上部建築を始めた例もある。

 海岸をゴミで埋め立て、わずか数年のうちに形成された深セン市宝安中心区は、発展する珠江デルタに位置することから、デベロッパーが先を争って開発した地区だ。その結果、同地区は現在地盤沈下が深刻化している。ひどい所では建物と基礎とのあいだに、こぶし1つほどの隙間がある。これに手抜き工事が重なり、同市に建つビルの多くは、床コンクリートがひび割れ、外壁にクラックがはしるなど問題を抱えている。雨天には、そこから水がしみこみ、雨漏りが絶えない。

 60年代の香港では、団地群を建設する際、水の供給コストを削減するために海水で溶いたセメントを使用するという「塩水楼」の存在がクローズアップされた。この団地群は、塩分の影響で構造内部の鉄筋が腐敗し、80年代後半にほとんどが取り壊された。深セン市の状況もこの典型例とよく似ている。ある建設業者は、「深セン市の地下鉄周辺、金融街などの建物は、一様にコスト削減のため、海中の砂をセメントに混ぜて使用している」と証言する。また「ここ十数年のうちに建てられたマンションは、ほとんどが『手抜き工事物件』だ。決して買うべきではない」と忠告した。

 この種の「手抜き工事」は、上海市で竣工したばかりのマンションが1棟まるごと倒壊した、2009年の「楼脆脆(もろいマンション)」事件、浙江省で床コンクリートが基準の12センチメートルに満たない7.9センチメートルしかなかった「楼薄薄(床がうすいマンション)」事件など、中国では枚挙に暇がない。中国建築業界の掲げる「国家百年の計は、品質第一の精神から」のスローガンは、今では、きついジョークとなってしまった。

 このような「手抜き工事」を生む背景は、建築業者のモラル欠如以外に、監督機関の腐敗が大きく関係する。あらゆる業種で当局の監督機関は、業界の監督者ではなく保護者へと化した。建設業界は特にそれが顕著。土地の売買から、構造計算、建築許可、実際の建設にいたるまで官民癒着の問題が溢れている。経済発展に踊ったこの10年、中国は数多くの矛盾を虚像の繁栄の下に押し隠してきた。因果応報のたとえがあるように、大きな災難が降りかかってはじめて、犯した過ちの重さを知ることになるだろう。
《亜州IR株式会社》

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