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中国:自動車業界のM&A、政策支援受けるも成功に結びつかず

2014年4月15日(火) 00時03分(タイ時間)
【中国】中国の自動車業界で実施される買収合併(M&A)について、政策支援を受けながらも、成功例がほぼない実態を14日付の中国経済網が伝えた。

 大手自動車企業グループによるM&Aと再編を支援する「自動車産業調整進行計画」が公布された2009年に長安汽車と広州汽車の大手2社が実施したM&Aを例示。4年が経過した現在、どちらも成功と言える状態にないと問題視した。

 中国汽車工業協会の董楊・常務副会長は、「自動車業界のM&A成功率は50%――という世界的な規律は、中国企業にも適用される。M&Aが企業を“大”から“強”に変えるという考えは、妄想であり、誤解だ」と一刀両断。M&Aが「1+1>2」の相乗効果をもたらすかどうかを企業が事前に検討する必要性を説いている。

 長安汽車は、09年に傘下に収めた哈飛汽車工業集団公司(哈飛汽車)と昌河汽車の2社の業績がともに低迷。哈飛汽車は、人件費削減を狙った大規模リストラの再実施をこのほど発表した。一方で、昌河汽車は昨年12月に第一汽車集団の傘下に入ると発表。長安汽車との提携失敗を事実上、宣言した。

 また広州汽車は、同じく09年に出資参画したSUV(スポーツ多目的車)メーカー、長豊汽車の販売不振に悩まされている。10年から12年にかけて長豊汽車の販売台数は33.2%減少。「5年内に50万台の生産規模に増強する」とする再編当初の目標実現がほぼ不可能な状況にある。

 前述の董・常務副会長は、長安汽車と広州汽車の再編に多くの共通点があったと指摘。◆再編の音頭をとる実行メンバーの多くが政府関係者だったこと、◆再編対象が経営難の状態にあり、自身の運営能力がほぼ皆無だったこと、◆再編の重点対象が工場や製品ラインナップの補充に置かれ、特許、ブランド、技術などの改善に関しては手付かずだったこと――などを特徴として挙げた。その上で、「単純に事業規模を拡大しようとするだけであれば、M&Aを選択すべきではない。時間と資金を無駄にするだけだ」と断言。「自身に欠けているブランド力、開発能力、販売網を増強しようとする目的をもって初めてM&Aを実行に移すべきだ」と強調した。
《亜州IR株式会社》


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