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九龍倉が中国本土物件を大幅値下げ、既存購入者が抗議デモ

2014年4月15日(火) 00時03分(タイ時間)
【中国】香港大手コングロマリットの九龍倉集団(ワーフ・ホールディングス:4/HK)が中国本土の不動産物件を値下げし始めている。

 07年に中国本土に大挙進出した同社は、「香港の老舗・高級ブランド」のイメージを前面に打ち出して快進撃を続けてきた。しかし本土不動産市場が調整期に入るにつれて、在庫圧力が顕在化。今年に入って四川省成都市、江蘇省常州市などで複数物件の値下げに踏み切った。調整幅は1平方メートル当たり数千人民元の大きさ。値下げ前に物件を購入したオーナーが抗議デモを行う事態に発展している。中国経営報が14日付で伝えた。

 今年3月末には、成都市に建設中の高級マンション「九龍倉御園」を価格改定。1平方メートル当たり当初の1万3000人民元から8000人民元(↓38%)に調整した。値下げ効果はてきめんで、対象260戸をわずか1日で完売したという。しかしこれは、すでに同マンションを購入していた消費者の不満を買った。数百人のオーナーがマンション敷地内の販売事務所に押し掛け、「価格詐欺、契約解除を要求する」と書き込んだ横断幕を掲げて抗議活動を行った。一方で、九龍倉はこの要求に応じない構え。担当者はメディア取材に対し、「値下げは市場の最新の動向に則した判断。在庫物件に対する価格調整は正常な販売戦略といえる」と語っている。

 九龍倉の値下げについて専門家は、「中国本土に進出後7年間続けてきた土地(使用権)の高額取得と物件在庫圧力がもたらすリスクを露呈させたものだ」と指摘する。同社が中国本土に進出した07年は地価が上昇一辺倒の状態にあった。このため華東、西南などで大量の土地を高額で落札してきた。しかし本土不動産市場が調整期に入った足元では、物件在庫が増大。過去に投じた巨額資金の回収の必要に迫られる中で、値下げを余儀なくされている状況だ。

 中国本土の不動産販売収入について九龍倉は今年、前年実績比約8%増の最低230億人民元を目標に掲げた。しかし今年1~2月の販売収入は前年同期より少ない20億人民元程度にとどまっている。同社の呉天海・副主席は今年3月27日の13年通期業績発表会で、「1~2月の販売進捗でみると、14年通期目標の達成は必ずしも保障できない」と悲観した。
《亜州IR株式会社》


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