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中国:地方都市で地下鉄建設ラッシュ、デフォルトリスクに専門家警鐘

2014年4月29日(火) 23時33分(タイ時間)
【中国】中国の地方都市で相次いでいる地下鉄建設計画に対して、専門家は地方政府のデフォルト(債務不履行)リスクの高まりに警戒感を示している。

 国家発展改革委員会(発改委)のまとめによると、軌道交通(地下鉄、ライトレール、路面電車)建設事業の承認を得た地域は足元で36都市。同分野への2014年投資額は、全国の合算で2200億人民元(約3兆5896億円)に達し、前年に比べて400億人民元(22%)増える見通しだ。

 軌道交通の建設が相次ぐ背景には、軌道交通建設事業の審査・承認権が発改委から省級政府に委譲されたことがある。これは3線都市といわれる地方中小都市の軌道交通建設意欲を高めた。たとえば四川省では審査権の委譲後、錦陽、南充、宜賓などの都市が各自の軌道交通建設計画を次々と打ち出している。

 なかでも建設コストが突出して高いのは地下鉄だ。1キロメートル当たり平均5億人民元に達し、路面電車(2000万人民元)、ライトレール(2億人民元)を大きく上回る。一部の都市はさらに高く、蘭州(甘粛省)では7億4600万人民元、深セン市(広東省)で9億人民元に達する。そのため地下鉄建設事業には巨額の資金需要が発生。広州市(広東省)を例にとると、第12次5カ年計画(2011~15年)期間中に必要とする地下鉄建設資金は1151億5000万人民元に上る。また、西安市(陝西省)は足元で6本の地下鉄建設を計画していて、総投資額は1058億人民元。同市の13年財政総収入の902億5000万人民元を2割上回る規模だ。

 こうした状況に対し、専門家は地方政府の債務膨張リスクに警鐘を鳴らす。地下鉄は建設時に巨額の資金を必要とするだけでなく、運営時も政府の補助を必要とするため。軌道交通の建設需要が生まれた際は、どうして地下鉄でなければならないのかをまず熟考すべきだ――と指摘している。
《亜州IR株式会社》


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