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中国:土地売却収入に依存する地方財政、成長至上主義の弊害顕著

2014年4月30日(水) 13時43分(タイ時間)
【中国】土地(使用権)の売却収入に過度に依存する中国地方都市の不健全な財政状況が改めてクローズアップされている。

 専門家は、土地売却収入がなければ、公務員の給与を払えない――といった窮状に直面した地方政府も存在すると指摘。「財政収入増やGDP(域内総生産)成長が地方指導部の業績評価の対象となっていた体制が長期間続いてきたことによる弊害だ」と分析し、中国が堅持してきた成長至上主義を批判している。大量の土地が供給され、各地で不動産開発が推進されてきた結果、将来20年分の住宅開発を終えた地方政府すらあるという。中国政府系メディアが28日付で伝えた。

 地方政府の土地売却収入は過去10年間、急ピッチで拡大してきた。2013年の通年では、譲渡面積が36万7000ヘクタール、譲渡額(契約ベース)が4兆2000億人民元(約68兆5400億円)を記録。10年前のおよそ4倍水準に膨れ上がった。

 こうした中で、地方財政に占める土地譲渡収入の比率は継続的に拡大。国土資源部、国家統計局、財政部の統計によると、地方財政収入に占める土地譲渡収入は、過去10年間にわたっていずれも40%を超えた。最も高かった2010年は69.4%に拡大。直近3年でみても、11年が59.3%、12年が43.6%、13年が59.8%と高い水準で推移した。

 また、中国経済研究院がこのほど発表した全国23省・自治区・直轄市の土地財政依存度ランキング(地方政府に償還義務がある債務の総額のうち、土地譲渡収入によって償還を予定する額の比率)では、浙江省が66.27%で首位、天津市が64.56%で2位となった。同2省・市は債務償還の3分の2を土地譲渡によって得た資金で賄っている計算となる。同依存度が最も小さかった省をみても、債務償還の5分の1を土地譲渡収入に頼っていた。

 財政部の統計によれば、今年第1四半期(1~3月)の国有地使用権の譲渡収入は、全国で1兆800億人民元に伸びた。前年同期に比べて40.3%も増加している。
《亜州IR株式会社》


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