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中国:猫殺しの現場から30匹救出、現行法では罪に問えず

2014年4月30日(水) 13時43分(タイ時間)
【中国】上海市宝山区で23日、食品薬品監督管理局が警察など複数の機関と連携し、猫の殺処分に使われていた小屋へ踏みこみ、約30匹の猫を救出した。猫殺しを行っていた男2人組は、混乱に乗じて現場を逃げだし、今も行方が分かっていない。

 この「猫の殺処分場」を突き止めたのは、地元有志の愛猫家らだった。しかし専門家によると、現在の中国では、たとえ男2人を捕えても、「猫殺し」を罪に問うことはできないという。新聞晨報が25日付で伝えた。

 事件は、愛猫家の有志4人が、地道な探索のすえ「猫殺し」の現場を探りあてたことに始まる。彼女らは、数日かけて張り込みを続け、2人の若い男が、オートバイでやってきては、蛇皮の袋にくるんだ荷物を運び入れる姿を何度も目撃した。23日午前5時すぎ、証拠をつかむため張り込みを続けていた有志4人は、蛇皮袋をかついで戻ってきた男2人に気付かれてしまう。しかし、猫の救出活動の経験が豊富なそのなかの1人は、慌てることなく「行方不明になった猫を探している」と答え、彼らを足止めすることに成功した。その間に残り3人が、「猫殺し」の証拠となる写真を撮影する役割を担った。「猫殺し」が暴かれたことを悟った男2人は、懐柔策に打って出た。それが功を奏すことはなく、愛猫家の有志らは、すぐさま食品薬品監督管理局へ通報した。しかし、午前10時、管理局の面々が警察や村民委員会と連携して現場へ駆けつけたとき、すでに男2人は現場から逃げ去っていた。

 人目のない林のなかに位置する現場には、3つの掘っ立て小屋が建てられ、その1つが「猫の殺処分場」として使われていた。小屋は24日、当局の手ですべて取り壊されたが、証拠写真には、たくさんの猫の死骸が写っている。また、運び込まれた蛇皮袋には、上海市の各所で捕獲された30数匹の生きた猫がつまっていた。この猫たちは、有志の愛猫家らが、不妊手術を施したのち貰い手を探すという。小屋が取り壊された現在も、周辺には、切り落とされた猫の頭や内臓が放りこまれている穴がそのまま放置され異臭を放っている。

 このように凄惨な「猫殺し」の現場だが、中国の現行法では、加害者の男2人組を罪に問うことができない。家畜、保護指定動物のいずれでもない猫は、たとえどのような場所で殺したとしても、それを裁く法律がないためだ。しかし弁護士は、別の罪状で逮捕することはできると話す。「たくさんの猫を殺せば、どのように血や内臓を処理するかが問題となる。乱雑な処理による環境汚染罪で裁くことは可能だ。また、猫肉を羊肉と偽って販売していれば、食品偽造の罪に問うこともできる」と見解を述べた。しかし、調理後、羊肉味の添加物を加えた猫肉は、DNA検査をしない限り、味覚だけで何肉か判別することは難しい。また、もし判別できても罪になるのは、猫肉を羊肉と偽って販売した者だけで、猫を殺した者を裁くことはできない。「愛玩動物の保護に関する法律が制定されなければ、このような事件は後を絶たない」と、弁護士は法整備の重要性を呼びかける。愛猫家の有志らは、「また別の場所で同じことを繰り返すのではないか」と懸念を示した。
《亜州IR株式会社》


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