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〈業界事情〉 賃貸工場 TICON Industrial Connection Plc

2014年6月1日(日) 18時49分(タイ時間)
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〈業界事情〉 賃貸工場 TICON Industrial Connection Plc
中野陽介氏(Investment Promotion Manager)

TICON初、550平米からのミニ工場を建設

日系企業の進出ペースに落ち着き感

 弊社は1990年設立。バンコク首都圏、タイ中部および東部の工業団地を中心に賃貸工場を展開、現在15カ所の工業団地内に物件を所有、日系が入居企業全体の半数以上を数える。2005年設立の子会社、タイコン・ロジスティックスパーク(TPARK)は物流のポイントとなる場所を選定して自社で倉庫団地を開発、賃貸倉庫を建設し、現在29カ所にまで展開している。

 弊社設立24年間で最大の出来事は、タイ中部・北部一帯で2011年に起きた洪水被害といえる。日系企業も弊社のお客様を含めて400社以上が浸水。また、直接的な被災を免れながらもサプライチェーンの崩壊で事業中断を余儀なくされた企業も多かった。この洪水被災からの復旧・復興の過程で、多くの企業が中部一帯から東部一帯に拠点をシフト。2012年に入ると拠点移転のみならず新規進出も急増し、弊社もかつてない件数のお問い合わせを受けた。

 また、タイはこれまでに何度か政情不安に陥ってきた。昨年末以降のデモについても一部の過激な事件が報道され、さらには非常事態宣言の影響もあって、日本からのお問い合わせが減ったり来タイのキャンセルが相次いだりした時期もあった。しかし非常事態宣言の解除以降、件数はだいぶ戻ってきている。

こうした状況から、洪水や政情不安の要素がありながらも、日本企業にとってタイは魅力的な進出先であることがうかがえる。2012年をピークに日系企業のタイ進出は減少に転じ、だいぶ落ち着いてきた感があるが、進出はまだまだ途切れることなく、今後も一定のペースで続くと思われる。

多様化するニーズに的確に対応

 2011年の洪水災害以降、お客様からの一番のニーズは、「絶対に洪水の心配がない土地」という点である。実際のところ、タイの気象・地理的条件下では小規模の洪水や水害はいつどこで起きても不思議ではない。そんな中、水が停滞せず、海抜が高い土地として、チョンブリ県のピントン工業団地のフェーズ3と5の物件をご紹介している。

 被災以降、洪水対策が強化されたアユタヤ県のロジャナ工業団地も選択肢の一つだ。アユタヤ県は工業地帯として完成された地域であり、住環境、商環境ともに整っている。バンコクからの通勤圏でマネジャークラスの人材が集めやすいともいわれており、アユタヤ県で好条件の物件を探すなら今、という考え方もある。

 そのほか、プラチンブリ県は標高が高いため洪水の心配が少ない。加えてバンコク近郊と比較してまだまだ地価が安いため、弊社でも現在のところは、1平米あたりの単価を抑えてご案内している。しかし、タイ東部の南一帯(チョンブリ県、ラヨン県)およびタイ周辺国の複数の拠点を統合してプラチンブリ県に一極集中させる、という戦略を練っている企業もあるなど、今後の発展が期待される分、地価や物価の上昇も見込まれる。家賃を抑えての進出や移転を考える場合、より早い決断が必要となってくるだろう。バンコクからの通勤圏ではないため、以前は日系企業の進出には難しい部分もあったが、現在では設備の整った宿泊施設や本格的な日本食を出すレストランなどが増え、日本人にも住みやすい環境が整ってきた。県の半分は山で覆われ、美しい自然を楽しめる国立公園もある。都会のバンコクとは違った生活が楽しめる地域でもある。

ミニ工場の需要急増 諸経費込みの賃料設定

 「洪水の心配がない土地」に次ぐお客様からのニーズは、「小規模な工場」という点だ。前述の通り進出企業数が落ち着いてきた反面、この需要が増えてきた。

 弊社はこれまで、最小規模1000平米、スタンダード3000平米、最大規模10,000平米の賃貸工場を建設、ご紹介してきた。つまり、従来は3000平米規模のニーズが一番多かったということだ。それが昨年以降、日系企業から500平米規模のお問い合せを多数受けるようになった。今後そのような需要がより増えていくと判断し、弊社では550平米からのミニ工場の建設を決定した。

 弊社のお客様には海外初進出という企業が多い。そのためミニ工場に限ってだが、工業団地への管理費、土地家屋税、保険料を含めた賃料(家賃)を設定した。通常は家賃のほか、それぞれを別個に支払うことになっているが、諸経費込みとすることで事務処理負担を軽減し、コスト管理の簡素化に協力できればと考えている。そのほか従来から、IEATを通じての工場ライセンスと労働許可証の申請取得を無料で代行するなど、お客様のタイ進出のお手伝いをしている。

現在お勧めの工業団地3カ所

 お客様からのさまざまなご要望、タイ国内の状況、アセアン諸国連合の動きなどを踏まえて物件の建設に取り組む中、弊社では現在、次の3カ所の工業団地を特にお勧めしている。

 1カ所目は、サムットプラカン県の「アジア工業団地スワンナプーム」だ。名称どおりスワンナプーム空港の北隣で、バンコク都心から車で40―50分の近さ。アマタ・ナコーン工業団地など自動車関連産業が集中するタイ東部や、各種工場が集中するアユタヤ県などのタイ中部にもアクセスが良好だ。首都圏で地価が高めながら、「バンコクでの営業が不可欠」という中小企業にも非常に便利な場所にある。洪水対策も整っており、堤防のほか水が押し寄せてきても溢れないよう貯水池を20カ所近く設置している。弊社は同団地内に550平米のミニ工場から最大は4200平米の戸建て工場を建設中で、今年末から来年にかけて完成予定だ。

 2カ所目は東部プラチンブリ県の「ロジャナ工業団地プラチンブリ」。先にも述べたが、洪水のリスクが低いとして注目を集めている地域で、ホンダオートモービル(タイランド)が年産12万台規模の工場を建設中、2015年稼働の予定だ。同社のサプライヤが集中することで今後最も活気づくとみられている工業団地であり、弊社も550平米から4000平米までの工場を建設する。

 3カ所目は同じプラチンブリ県の「カビンブリ工業団地」だ。大メコン経済圏(GMS)を取りまとめる2015年のASEAN経済共同体(AEC)の発足で、タイと周辺諸国を結ぶ経済回廊が発達。カビンブリ工業団地はその南回廊(R1)の間近に位置する。東のカンボジア国境まで1時間―1時間半。同回廊を西に進めばバンコクの北を通ってカンチャナブリ県へ。さらには国境を越えて開発が進むミャンマーのダウェイにつながる予定だ。カビンブリ工業団地はすでに開発が進んだ工業団地であるため、スーパーなどの小売店や学校が建つなどワーカーが集まりやすい環境が整っている。弊社は同団地で2000―2800平米の賃貸工場をご用意しているが、入居企業の要望に合わせた物件の建設にも対応する。

 弊社では今後も、常に変化する企業のニーズを敏感に捉え、タイ国の現地企業である強みを生かして投資環境を適切に判断しながら、お客様にとって最適な物件のご紹介に努力していく所存だ。 

住所:13th Floor, Sathorn City Tower 175 South Sathorn Road, Bangkok 10120
タイ:0-2679-6565 ファクス:0-2679-6569 担当:中野
ウェブサイト:www.ticon.co.th
《newsclip》


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