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中国:原発建設ラッシュ到来へ、1プロジェクト当たり7000億円投資

2014年6月12日(木) 14時22分(タイ時間)
【中国】中国で原子力発電所の建設ラッシュが始まる見通しだ。

 その主力は、最新型加圧水型の「AP1000」と自主技術で研究開発した原子炉「CAP1400」。米ウエスチングハウス製の第3世代原発「AP1000」を基礎に、「CAP1400」は中国独自の中核技術16件を導入して開発された。環境アセスメントなどの評価は、すでに今月5日までに終了。年内にも建設プロジェクトの着工許可が下されるとみられる。

 環境部はこのほど、「CAP1400」のアセスメント結果を公表。そのなかで建設プロジェクト1件の投資額が423億人民元(約7000億円)に上ることを明らかにした。初歩的な設計は当局の審査を通過。施工に関する設計も、全体の65%が完成したという。

 中国では、山東省に「CAP1400」原子炉2基の建設を計画中。国策企業の中国核工業集団傘下の国家核電技術公司の王炳華・董事長はこのほど、国の許可を待って、最先端原子炉「CAP1400」を今年8月にも山東省栄成石島湾で着工すると発言した。2基を整備し、うち1基目は2018年の運転開始を目指す方針を打ち出している。

 「CAP1400」に関しては、英国や南アフリカ共和国などの諸外国も、興味を示しているとされる。

 業界団体の中国核能行業協会によると、能力1キロワット当たりの原子力発電所整備コストは1万2000人民元。うち原発設備本体は半分の6000人民元を占める。これから試算した場合、2014年通年の設備向け投資額は700億人民元。設備向け投資額は、2020年までに4800億人民元に膨らむ見込みという。

 2011年の福島原発事故を受けて、中国政府は原発建設事業の承認作業を一旦棚上げし、12年になって再開した。信用格付会社の中誠信国際評級有限公司はこのほど発表したリポートで、14年から15年にかけて中国は原発施設の稼働ラッシュを迎えるとの展望を報告。2年間の原発設置容量は合計で2500万キロワットに達すると予測した。

 原発建設について中国政府は、2015年時点での目標として、稼働中と建設中を合わせた原発プラントを容量換算で5800万キロワットに引き上げる計画。 2013~14年の2年間では、プラント10基を着工する予定だ。また、国家エネルギー局はこのほど発表した「2014年のエネルギー活動計画」の中で、14年内に原発施設を容量換算で864万キロワット新設する方針を明示した。13年の新設プラントは2基(221万キロワット)にとどまっていたが、今年はその4倍規模に膨らむ計算となる。

 2020年時点の目標としては、稼働中の原発プラントを5800万キロワット、建設中の原発プラントを同3000万キロワットに到達させることを掲げる。
《亜州IR株式会社》

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