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タイ前政権のコメ買い取り制度、軍政が打ち切り

2014年6月16日(月) 16時38分(タイ時間)
【タイ】タイ軍事政権トップのプラユット陸軍司令官は13日の記者会見で、前政権が導入した事実上のコメ買い取り制度である「コメ担保融資制度」を今回の収穫期で終了すると言明した。

 同制度をめぐる汚職が理由で、コメ農家の支援策として、生産コストを引き下げる方策を検討する。また、有機農法の奨励、協同組合システムの復活なども掲げた。

 コメ担保融資制度はタクシン元首相派インラク政権の目玉政策の一つで、政権発足直後の2011年10月に導入された。政府が市価の約4割高でコメを買い取ったため、コメ農家には好評だったが、タイ産米は価格上昇で輸出量が激減し、2012年には1981年以来初めてコメ輸出世界一の座から転落した。また、政府がコメの国際価格の上昇を待って売却を遅らせた結果、膨大な在庫が積み上がった。買い取り資金の大半が精米業者、輸出業者、政治家、大規模農家にわたり、汚職の温床になっているという指摘もあった。

 今年1月には、この制度をめぐり不正が行われたとして、タイ汚職取締委員会がブンソン元商務相、プーム元副商務相ら15人を刑事告発した。汚職取締委によると、ブンソン元商務相らは農家から買い取ったコメの一部を政府間取引で中国に輸出したとしていたが、実際にはコメは輸出されず、タイ国内の業者に販売された。取引は帳簿に掲載されず、脱税の疑いも強いという。汚職取締委はまた、同制度をめぐる汚職、巨額の損失について知りながら無視したとして、インラク前首相を職務怠慢で上院で弾劾にかけることを5月に決めた。上院は5月22日のクーデターにともない廃止され、インラク前首相の弾劾は行われない見通し。

 コメ担保融資制度は国際通貨基金(IMF)からも、財政負担が重い割に政策効果が低いと批判を浴びていた。同制度による最終的な損失額は5000億バーツ近くに上る見通しだ。
《newsclip》

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