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「司令官とLINEで連絡取り合っていた」 タイ・デモ指導者発言報道が物議

2014年6月23日(月) 15時11分(タイ時間)
【タイ】タイの大手英字紙バンコクポストによると、昨年10月―今年5月の大規模な反タクシン元首相派政権デモを率いたステープ元副首相(元民主党幹事長)は21日、5月のクーデターでタクシン派政権を打倒したプラユット陸軍司令官と緊密に連絡をとっていたと主張した。

 ステープ氏はバンコク都内で開いた資金パーティーの席上、2010年以降、プラユット司令官にタクシン派追放の方法を助言してきたと主張。今回のデモでは、軍が5月20日に戒厳令を布告する前に、プラユット司令官が無料通信アプリ「LINE(ライン)」を使い、「ステープさんとデモ隊は疲れきっている。軍が仕事を引き継ぐ番だ」とステープ氏に連絡してきたという。

 プラユット司令官は2010年5月、バンコク都心を占拠したタクシン派市民の軍による強制排除を指揮し、同年、陸軍司令官に昇進した。ステープ氏は当時、治安担当の副首相だった。

 タイ軍事政権の報道官は23日、プラユット司令官がステープ氏と個人的に連絡を取り合ったことはないとして、バンコクポストの報道内容を否定。「(プラユット司令官は)前政権のインラク前首相からの指示で(デモ隊など)各方面との交渉にあたったが、成功しなかった」と述べた。

 ステープ氏が長く幹事長を務めた反タクシン派の民主党は2001年以降、議会下院選でタクシン派政党に4連敗中。同党は1997年と2008年に連立の組み直しで政権を奪取したが、いずれも軍などの介入の結果とみられている。

 ステープ氏は昨年から今年にかけてのデモで、「選挙前の政治改革」を掲げ、議会下院選を投票妨害などで阻止する一方、軍にクーデターによる政権打倒を訴えた。4月下旬にタクシン派と反タクシン派の「調停」に乗り出したアピシット民主党党首(元首相)も下院選の延期とタクシン派内閣の総辞職、非民選の暫定内閣の設立、政治・選挙制度改革を提案し、ステープ氏と歩調をそろえていた。

 プラユット司令官は今回のクーデターで、非民選の暫定政権と政治改革議会を発足させ、約1年かけて、選挙制度などの政治改革を推進し、その後、民政移管選挙の準備に入るとしており、ステープ氏、民主党のシナリオ通りの展開となっている。

 こうした経緯や人間関係から、タクシン派、民主派の市民の間では、ステープ氏とプラユット司令官が裏で手を結んでいたと疑う声があり、今回の報道はこうした見方を裏付けるものといえる。

 バンコクポストの記事に対する読者の評価は6月23日時点で、「好き」73人、「嫌い」381人だった。コメント欄には、独自にクーデターを行ったとする軍の主張は崩れたとする意見とステープ氏の発言を不用意だとしてとがめる意見が多かった。
《newsclip》

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