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中国:6月のHSBC製造業PMI(速報値)改善、半年ぶりに50突破

2014年6月25日(水) 11時54分(タイ時間)
【中国】HSBCは23日、同社が集計した6月の中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値を発表し、5月の確定値(49.4)を1.4ポイント上回る50.8に改善したことを明らかにした。半年ぶりに、景況判断の分かれ目となる50を突破した格好だ。

 項目別では、多くの指数が前月に比べて改善。新規受注指数は51.8と、1年3カ月ぶりの高さを記録した。新規輸出受注指数はやや低下したものの、依然として50を上回る水準。雇用指数も改善した。また、在庫に関しては、完成品在庫指数が低下する一方、原材料在庫指数がわずかに上昇。需要の緩やかな改善が示された。

 HSBCの大中華圏チーフエコノミストは6月の測定値について、「データが全面的に改善し、国内の受注指数、輸出受注指数がともに50を上回ったほか、在庫調整のペースも加速し、雇用指数も安定の兆しがみられる」と指摘。「景気下支えのための政策効果が表れてきた証左」との見方を示した。そのうえで、今後の政策については、「向こう数カ月もインフラ投資や関連産業が引き続き景気の持ち直しを支え、政府も現在の『相対的に緩和的な政策』を続けることで、景気持ち直しの安定に努めるだろう」とみている。

<GDP成長予想引き上げの動き>
 6月の製造業PMI速報値の改善を受け、外資系ブローカーの間では、経済成長率見通しを引き上げる動きが出てきた。たとえばバークレイズは、2014年通年の成長率予想を7.2→7.4%に上方修正。背景には、当局がさらなる金融緩和措置を打ち出すとの予想がある。李克強首相はここ数週間、7.5%の成長目標の維持を堅持する姿勢を明確に示し、景気の腰折れを防ぐ態度を強調。こうした点を踏まえ、第3四半期から第4四半期にかけて金利の引き下げが実施されるという。

 このほかJPモルガン・チェースは、第2四半期の成長率予想を6.8→7.2%へと大幅に上方修正。ただし、今年下期の予想(7.5%)と、通年の予想(7.2%)は据え置いた。

<政策に対する過度の依存に警戒も>
 一方、「景気下支えの政策に対する依存度の高まりは、構造調整を遅らせかねない」と危惧する向きもある。海通証券のエコノミストは、「不動産価格の下押し圧力が依然として大きいうえ、不動産業界の資金調達が厳しい方向にあるなかで、景気下支えの政策効果は短期にとどまる恐れがある」と予想。「今年の経済成長率目標(7.5%)を実現するためには、政策効果が早く表れるインフラ投資や、緩和的な金融政策による資金供給など、さらなる政策を打ち出す必要があるが、こうした政策は必然的に過剰生産能力の深刻化を招き、構造調整の遅れにつながる」と警戒感を示した。
《亜州IR株式会社》

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