RSS

中国:プラスチック生産過剰深刻、業界全体で利益率下がる

2014年7月10日(木) 11時54分(タイ時間)
【中国】中国のプラスチック製造業で、生産能力の過剰が深刻化している。供給がだぶつく中でも、新規投資を続けてきたため。一方で景気減速などを受けて川下の需要は縮小している。業界全体で利益の落ち込みが始まったという。国際商報が8日付で伝えた。

 同業界の5大汎用プラスチック(塩化ビニール樹脂(PVC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、スチロール樹脂(PS)、ABS樹脂)の年産能力は、2013年末時点で合計5735万トン。しかし、同年の実際の生産量は4299万トンにとどまり、約1000万トンの余剰が出た。

 それでも設備投資にブレーキがかからない。5大汎用プラスチック生産設備の14年新設規模は、1015万2000トンに達すると予想されている。年間17%のペースで生産力が増強されている計算だ。

 生産過剰が進む要因としてまず挙げられるのが、地方政府の行き過ぎた企業誘致。税収源を確保しようと、税優遇、融資支援などの方式で誘致合戦を繰り広げてきた。土地使用権を無償で譲渡する地方すらみられるほどだ。これがプラスチック製造企業の正常な投資戦略を捻じ曲げ、過剰を生んだとされる。需要サイドの縮小もある。金融危機以降の内外景気の減速が川下製品の消費を減退させた。これが川上のプラスチック業界の生産過剰に拍車をかける結果となっている。

 こうした中で、業界利益は低迷。企業の平均利益率は足元で4.9%の低水準にある。中国の軽工業17業種の平均利益率である5.45%を下回る状況だ。

 生産過剰、利益率低下の現状への打開策として業界関係者は、業界参入基準の厳格化、旧生産設備の閉鎖加速、M&A(合併・買収)を通じた業界統合――などを列挙。「企業のイノベーション力を増強させて、国際市場を積極的に開拓すべきだ」とも指摘している。
《亜州IR株式会社》


新着PR情報