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タイ警察での鑑識技術指導(3) 赤シャツ暴動、指紋で全員逮捕

2014年7月14日(月) 01時50分(タイ時間)
戸島 国雄 氏の画像
戸島 国雄 氏
写真、ニュースクリップ
文:戸島国雄氏(警視庁元鑑識捜査官・元似顔絵捜査官・タイ警察現役警察大佐)

 日本では所轄が担当する窃盗事件も、タイでは本部が捜査に赴く。指紋採取に力を入れているからだ。タイ国民は全員、15歳以上になると指紋を取られる。犯罪が発生して指紋が残っていた場合、100発100中で犯人を特定できる。

 2004年のインド洋大津波の被災地では、一人でも多くの犠牲者を自宅に帰らせるべく、腐乱した遺体から指紋を剥ぎ取って自らの指に貼り付けて採取を続けた。指紋さえ取れれば身元は判明する。2010年の赤シャツ暴動のときは、壊されて現金が奪われたATMから指紋を採取、犯人を全員逮捕した。

 タイ警察は決して粗末な指紋採取はしない。それは日本の警察以上の取り組みだ。

 20年近く断続的に続けているタイ警察でのセミナー。当初のセミナーに参加した若手警官は今や多くが尉官や佐官に昇級、佐官だった者は将官に出世している。当時セミナーを受けた者たちが今、部下に対してセミナーに参加するよう勧めてくれている。その姿を見ていると改めて、鑑識に国の垣根はないことを実感する。

投光機=警察用ライト
配島 知裕 氏
富士管財株式会社 専務取締役

 警視庁刑事部鑑識課で使用するために、鑑識捜査官からの要望を取り入れて開発したライト。照度は2段階で、2000ルックスは午前11時の晴天時の日陰の明るさと同等。例えば、炎天下で髪の毛ほどの小さなものを見つけるのは困難。同ライトはただ明るいだけでなく、人間の瞳孔に合わせて最も見やすい照度に設定している。もう1段階の6000ルックスはPタイルに水平に置くと足跡が見える明るさとなっている。

 丈夫、熱を持ちにくい、ガス漏れの現場などでスイッチを入れても発火しづらい、海や川での捜索で水中30メートルまで防水といった特徴を備えている。特に丈夫さについては要望が多かったため、机の上からコンクリの床に落とす衝撃にも耐えられる設計となっている。
《newsclip》


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