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中国:信託商品に償還リクス顕在化、上半期露呈分だけで1964億円

2014年7月16日(水) 14時05分(タイ時間)
【中国】償還リスクがクローズアップされた信託商品(金融理財商品)の額は、今年上半期だけで合計120億人民元(約1964億円)近くに膨らんだ。

 主な分野は鉱業。なかでも炭鉱開発プロジェクト向け投融資が最も危険性が大きいという。北京商報が15日、北京格上理財顧問公司からの情報として伝えた。

 信託会社による鉱山向け信託商品の発行額は、2011年から12年にかけて急増した。11年を例示すると、発行規模は前年比253%増の481億人民元に拡大している。信託商品を通じて大量のマネーが流入したものの、償還期を迎えた今になってそのリスクが取り沙汰されるようになった格好だ。

 償還不安が持ち上がった信託商品の販売業者は、中誠信託公司や新華信託公司、長安国際信託公司、山東省国際信託公司、華潤深国投信託公司、中建投信託公司、華融国際信託公司など。

 中誠信託公司が発行した金融商品では、今年1月に「誠至金開1号集合信託計画」がデフォルト(債務不履行)の瀬戸際に立たされた経緯がある。販売窓口の中国工商銀行による元本30億人民元の信用保証、支払いによって、土壇場で違約は回避された。同理財商品は、投融資先の山西振富能源集団公司が経営難に直面。無秩序な投資計画を打ち出していたことに加え、石炭市場の急落によって同社は運営が立ちいかなくなっていた。

 中誠信託公司はまた、今月に入って「誠至金開2号集合信託計画」の償還を先送りする可能性が出てきたと予告。この金融商品の募集額は13億人民元に上ると報告した。運用期間は3年。11年7月26日に組成され、償還スケジュールが今月25日に迫っている。炭鉱買収、技術改良、洗炭施設整備、鉱石購入費などの資金として、山西新北方集団公司に投融資されていた。

 新華信託公司に関しては、録潤置業公司向けの投融資に焦げ付きが発生。新華信託が投資家の損失を肩代わりした。

 このほか、長安国際信託公司の「煤炭資源産業投資基金3号集合資金信託(第1期)」、中建投信託公司の理財商品(6億人民元規模)、華融国際信託公司の「金牡丹・融豊系列・宏盛聚徳特定資産收益権集合資金信託(第2期)」も償還が困難とされる。投資家の承諾を取り付けたうえで、最終的には支払いが先送りされる可能性があるという。

 償還が集中する年後半にかけては、違約リスクが改めて取り沙汰されよう。すでに華潤深国投信託公司の「エン(森のかたちに火が3つ)金2号孝義徳威集合資金信託」は2013年時点で償還を延期。炭鉱運営の山西省孝義市徳威煤業公司に11億人民元を投融資していたが、償還を当初予定の13年12月23日から14年12月23日に変更した。

 高利回りの金融理財商品をめぐっては、デフォルトの警戒感が漂う状況だ。中国人民銀行(中央銀行)の劉士余・副総裁は今年6月に理財商品について、「高利回りのものに債務不履行リスクが高まっている」との見解を表明した。
《亜州IR株式会社》

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