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中国:債務の対GDP比率は251%、先進国に迫る水準に上昇

2014年7月24日(木) 11時30分(タイ時間)
【中国】英スタンダード・チャータード銀行はこのほど、中国の金融システムに関するリポートを発表し、同国の金融システムにおける貸出総額について、GDP(国内総生産)に対する比率が今年6月末時点で251%に達したとの試算を報告した。

 これは、日英米などの先進国に迫る高い水準。途上国のそれをはるかに上回っているという。中国広播網が22日付で伝えた。

 中央銀行の中国人民銀行が発表している社会融資総量(銀行貸出以外の資金調達手段を幅広く含む)、オフショア銀行による貸出と債券発行などを加えた債務の総額を対GDP比率で示したデータとなる。中国では同比率が年ごとに上昇。2002年の150%以下から、12年には200%を超えた。

 もっともこのデータ結果について、中国の専門家は楽観的な構え。負債率は高い水準にあるものの、中国で金融危機が生じる可能性は大きくない――との見方が優勢だ。その理由として、◆これらの債務がいずれも国内で積み上がったもので、海外環境の変化に左右されないこと、◆中国の金融システムで、ほぼすべての貸出や資産がまだ証券化されていないこと、◆国民の貯蓄率が依然として高いこと――などを挙げている。

 中国農業銀行のシニアエコノミストである向松祚氏は、負債レバレッジ率が高い水準で推移している中国の現状について、ノンバンクと地方政府のレバレッジ率の上昇ピッチが速いことが主因だと指摘。負債全体に占める国債の比率はそれほど高くないと解説した。

 また、貸出先についても、鉄鋼や石炭、電解アルミなどの生産過剰業種に集中している点を強調。実体経済の角度でみれば、負債率の高さは生産過剰の実態を反映したもの――として、「足元の生産過剰問題を適切に解決すれば、債務危機やシステマティックな金融危機を回避できる」との見方を語った。
《亜州IR株式会社》


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