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中国:ウイグル族学者を起訴、「国家分裂罪」容疑

2014年8月1日(金) 13時06分(タイ時間)
【中国】新疆ウイグル自治区烏魯木斉(ウルムチ)市の人民検察院(検察庁)は30日までに、中国・中央民族大学(北京)のウイグル族学者、イリハム・トフティ氏を「国家分裂罪」で同市中級人民法院(裁判所)に起訴した。

 近く裁判が行われるという。複数の中国メディアが30日付で伝えた。

 イリハム氏は一貫して漢民族とウイグル族の相互理解、少数民族の権利向上を訴えてきた人物。「国家分裂活動」に関与した容疑で、今年1月15日に自宅で身柄拘束され、取り調べを経て2月末に逮捕された。13年10月末に発生した天安門突入炎上事件に関し、「ウイグル族によるテロと断定すべきではない」と習近平指導部に呼びかけると同時に、日本をはじめとする海外メディアの取材にも積極的に応じていた。

 逮捕直後にウルムチ市公安局はオフィシャルミニブログに、「イリハム准教授(当時)が海外の東トルキスタン独立派勢力と結託している証拠をつかんだ」と情報を開示。06年に同氏が創設した「維吾爾在線(ウイグル・オンライン)」を通じてデマ、事実歪曲による反政府思想を拡散し、民族対立を助長するとともに新疆独立を扇動、分裂活動を行った――などと断定していた。

 一方、イリハム氏の起訴に関し、顧問弁護士の李方平氏はミニブログで「新華社のネットニュースでイリハム氏が起訴されたことをはじめて知った。ウルムチ検察院から事前報告を一切受けていない」とコメント。「これまでウルムチ検察庁に対して、口頭や書面で再三にわたってイリハム氏の取り調べに関する視聴資料の提供を求めたにもかかわらず一切無視されてきた」と説明した。また李弁護士によれば、イリハム氏が身柄を拘束されてから5カ月以上も、当局は弁護士との接見を禁止。6月26日にようやく接見が許されたものの、イリハム氏はイスラム教徒にもかかわらず、食事に豚肉が出されたり、一時期、足に拘束具をつけられたりするなどの精神的、身体的な人権侵害を受けていたという。

 ウイグル族のイリハム氏は1969年10月25日生まれの44歳。新疆ウイグル自治区クズルス・キルギス自治州アルトゥシュ市出身。東北師範大学を経て、中央民族大学の大学院を卒業した。09年ウイグル騒乱の際に政府を批判し、一時身柄を拘束された過去がある。逮捕前は民族大学で副教授を務めていた。
《亜州IR株式会社》


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