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タイ前首相が帰国、亡命観測払拭

2014年8月13日(水) 02時31分(タイ時間)
【タイ】一人息子とともにタイを出国し、国外に亡命するという観測も出ていたインラク前首相が10日夜、帰国した。

 インラク前首相は7月23日、タイから空路フランスに向かい、パリの空港で出迎えた兄のタクシン元首相としっかりと抱き合った。7月26日には、パリの高級ホテルで行われたタクシン元首相の65歳の誕生日パーティーに、元首相の元妻、子どもらとともに出席。その後、英国、ドイツ、ベルギー、米国をめぐり、シンガポールからのプライベートジェット機でバンコク郊外のドンムアン空港に降り立った。

 帰国翌日にはバンコク都内の自宅近くのスーパーマーケットで食料品などを購入し、買い物客の求めに応じ記念撮影するなどした。

 タイ汚職取締委員会は事実上のコメ買い取り制度であるコメ担保融資制度をめぐる職務怠慢容疑でインラク前首相を送検しており、前首相は実刑判決を受ける可能性がある。

 タクシン元首相は2008年、中国滞在中にタイで汚職で実刑判決を受け、以来、タイに帰国していない。

〈インラク・チナワット〉
 1967年、タイ北部チェンマイ生まれで、9人兄弟の末っ子。事実婚の夫との間に子供が1人いる。
 タイ国立チェンマイ大学政治学部卒業後、米ケンタッキー州立大学で行政学修士号を取得。帰国後、兄のタクシン・チナワット元首相が創業したタイ携帯電話サービス最大手アドバンスド・インフォ・サービス(AIS)、チナワット財閥の不動産会社SCアセットなどの経営幹部を務めた。2011年の議会下院選でタクシン派プアタイ党から出馬、プアタイが過半数を抑え勝利したことから、政治経験がほとんどないまま、タイ初の女性首相となった。
 首相就任後すぐに、ホンダ、ソニーなど数百社の工場が水没する大洪水が発生し、対応に追われた。2012年は比較的無難に切り抜けたが、2013年、汚職で実刑判決を受け事実上の亡命生活を送っているタクシン元首相への恩赦を目指したことで、反タクシン派との政治抗争が本格化。バンコクでの大規模な反政府デモを受け、同年12月に議会下院を解散したが、今年2月の下院選は民主党など反タクシン派の妨害を受け、憲法裁が選挙無効の判決を下した。今年5月7日、官僚人事をめぐる職権乱用で憲法裁判所により首相失職の処分を受けた。プアタイ政権は同月22日の軍事クーデターで崩壊した。
《newsclip》

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