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中国:導入10年の食品トレーサビリティ、実際は機能せず

2014年8月18日(月) 13時28分(タイ時間)
【中国】生産や流通に関する履歴情報を追跡・遡及することができる食品トレーサビリティについて、中国では試験的に導入されてから10年が経過するものの、実際にはほとんど機能していない実態が明らかになった。

 比較的信頼度が高い大型スーパーマーケットの生鮮食品コーナーでさえも、卸売業者などの商品の流通経路を店員が把握しているケースは稀という。香港英字紙のサウスチャイナ・モーニング・ポストが14日までに伝えた。

 関連ルールに基づけば、中国国内で販売される全商品に対して、メーカー名、品種、重量、製造日、使用期限日などの情報が入ったバーコードの印刷が義務化されている。携帯端末で検索できるQRコードを表示する商品も一部にある。しかし実際には、これらが守られていないのが現状。バーコードやQRコードを表示した製品であっても、生産、加工、包装などの詳細情報は入っていない“見かけ倒し”という。

 さらに生鮮食品に至っては、「追跡可能な商品はほぼない」と証言する小売業者が存在するほどずさんな状態。北京市内のあるスーパーマーケットでは、精肉コーナーに並べられた多くの商品で、QRコードが表示されていたのはわずか1商品にとどまっていた。野菜コーナーもほぼ同様。バーコードやQRコードの意味を知らない店員すらいたという。

 中国の現行の食品トレーサビリティシステムは、実質的な効力を伴わない、うわべだけの“飾り”であるのが実情のようだ。この背景には、制度自体の遅れがある。商務部は2011年に、食肉と野菜に関してトレーサビリティの技術基準を公布した。しかしその他の食品については、まだ関連基準を定めていない。

 監督管理体制にも問題がある。食品トレーサビリティの分野では、国家質量監督検験検疫総局、衛生部、農業部などにいずれも監督責任がある。だが縦割り行政の色合いが濃く、包括的な責任を負う統括部門が存在しない。

 食品安全問題の頻発を受けて、中国産食品の信頼回復に政府が注力する中、ここ数年は「食品トレーサビリティシステム」という言葉が政府官僚の間でさながら“流行語”となりつつある。同システムを“有名無実”から“有名有実”化させるためにも、関連基準の早期制定や、監督管理体制の抜本的な見直しが求められる状況だ。
《亜州IR株式会社》

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