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中国:曹妃甸工業区が変貌、北京の重要水源地に

2014年8月18日(月) 13時28分(タイ時間)
【中国】中国河北省唐山市の曹妃甸(そうひでん)工業区が首都・北京市の重要な水源地、エネルギー基地に生まれ変わりつつある。

 海水淡水化のプロジェクトが急ピッチに進行中だ。投資の主体は、北京市石景山区から年産能力800万トンの工場を移転させた首都鋼鉄集団公司(首鋼集団)。広大な工業用地を獲得し、曹妃甸に工場(首鋼京唐鋼鉄廠)を建設し、2010年6月から稼働させている。北京青年報が15日付で伝えた。

 首鋼京唐鋼鉄廠の海水淡水化能力は、足元で日量5万トンに過ぎない。ただ、大規模な4ラインを整備中で、完工すれば1日当たりの給水能力が300万~400万トンにまで高まる。同時に、北京まで送水する水道管敷設プロジェクトも推進。建設費は170億人民元、日量100万トンの淡水を北京に送る計画だ。このプロジェクトに関しては、すでに前期の準備段階を終えている。

 このほか、北京市政府系の下水処理大手である北控水務集団(371/HK)も、河北省の発展改革委員会から曹妃甸での海水淡水化プロジェクトの着工許可を得た。日量100万トン(北京水道使用量の3分の1)を北京市内に送水する計画を打ち出している。

 さらには、中国石油化工(サイノペック:386/HK)グループの大型工場も立ち上がる見込み。傘下の中国石化北京燕山分公司を通じて、年間加工能力1200万トンの大型製油プラントを整備する計画を公表した。近く当局の着工許可が下る見通し。投資総額は283億人民元(約4720億円)。この施設には、年産能力100万トンのパラキシレン生産施設も併設される予定だ。「国家7大石油化学産業基地」の一角に指定されただけに、曹妃甸での石油、化学投資はさらに盛り上がると想定される。

 中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)は液化天然ガス(LNG)プロジェクトに取り組む。55億人民元(約920億円)で専門ふ頭を建設し、年間1000万トンのLNG受入基地を整備する計画だ。完工後は北京市内にガス供給する。

 曹妃甸の港湾部では、石炭、鉱石、原油、コンテナ、材木、燃油などを扱うふ頭も完成した。設計上の処理能力は合算で年間2億7000万トンに上る。

 河北省全体では、承徳市囲場満族モンゴル族自治県の最北に位置する元宝山の山頂(海抜1884メートル)に風力発電タワー200基が稼働中だ。発電能力は年158万6000キロワット時。1年を通じた平均風速は毎秒7.96メートルとなっている。国の主要な再生可能エネルギーの供給地に変貌した。風力発電に適した場所は、元宝山エリアだけで総面積2400平方キロに上る。承徳市ではまた、水力や太陽光の資源も潤沢に存在するという。

 ただ、埋立地の多い曹妃甸に関しては、災害に対するぜい弱性も懸念される。1976年に発生した大地震で唐山市は壊滅的な打撃を受けた。25万人を超える市民が犠牲になったとされる。
《亜州IR株式会社》

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