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中国:鉄鋼市場の需給不均衡続く、増産分の8割が在庫に

2014年8月31日(日) 21時52分(タイ時間)
【中国】中国で鋼材価格の下落が止まらない。足元の価格は500グラム当たりわずか1.45人民元と、白菜の5人民元をも下回る低水準で推移している。

 背景にあるのは、著しい需給不均衡。中国鉄鋼工業協会によると、7月下旬から8月上旬にかけての国内鉄鋼生産量は、前年同期に比べて60万トン増えた。しかしその8割に相当する48万トンが在庫と化したという。広州日報が28日付で伝えた。

 需要不振の要因としてまず挙げられるのは、不動産市場の低迷。中国鉄鋼工業協会の王暁斉・副会長によれば、鉄鋼業界にとって不度産業は最大の顧客。同業界の落ち込みが鋼材需要不振の直接的な原因となっているという。中国国内の不動産販売取引は今年5月以降、3カ月連続で前年同月に比べて減少した。

 供給サイドにも生産過剰の問題がある。今年1~7月の全国生産量は、粗鋼で前年同期比2.7%増の4億8076万トン、鋼材で5.8%増の6億4723万トンに拡大した。さらに、中国鉄鋼工業協会に加盟する主要鉄鋼メーカーの粗鋼日産量は今年8月上旬に181万9900トンまで増加。前月を6万3000トン上回って、3カ月ぶりの高水準に達した。

 供給過剰が続く中で、鋼材在庫は増加の一途をたどっている。国内重点鉄鋼メーカーの鋼材在庫は8月上旬末時点で1456万8800トン。前月下旬と比べて3.44%増加した。

 このほか、原料となる鉄鉱石相場の低迷も鉄鋼業界にとっての逆風。当面の先安を見越して、鉄鉱石取引業者の多くが安値で出荷している状況だ。

 こうした中で、価格下支えを目的に、受注生産に切り替えるなど生産制限や減産措置をとる鉄鋼メーカーが見られ始めている。業界大手の包鋼集団は、今年上半期の粗鋼生産量を前年同期に比べて8.5%減らした。
《亜州IR株式会社》


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