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中国:都市人口の許容量で臨界点迫る、抑制策も実効性に疑問符

2014年9月8日(月) 13時17分(タイ時間)
【中国】北京、上海、広州の大都市で、人口の許容力が極限に近づいている。

 人口増にともなって、交通渋滞、大気汚染、資源不足、公共サービス不足などの“大都市病”が軽視できない問題として立ちはだかってきた。各都市が人口抑制策を打ち出しているものの、経済成長の減速や、管理体制の不備など実行段階で多くの難題を抱えているという。経済参考報が4日付で伝えた。

 自動車の保有台数は、首都の北京市ですでに500万台を突破。上海、広州も200万台を超えた。車両の急増によって、これら都市では交通渋滞が慢性化。大気汚染源となっている。資源不足の問題も深刻。北京市では年間水使用量の3分の2が不足している。足りない部分は、地下水のくみ上げ過剰や外部からの調達に頼っている状態だ。特に夏季は水使用量が増える。北京市の水道供給を担う北京市自来水集団では、今夏の日間給水量が市中心部で310万~315万立方メートルに達し、許容量の318万立方メートルに迫ったとみている。このほか、ごみ処理能力の不足も各大都市の共通した課題だ。

 こうした状況に歯止めをかけようと、各都市は明確な人口抑制策を策定。外部からの人口の流入を防ごうとしている。しかしその実効性には疑問が残る状況だ。

 その背景にあるのは、地方政府の間で依然として残る“経済成長至上主義”。産業構造の調整が域内成長の減速を招くと懸念しているという。エネルギー消費量が多い汚染型産業は、往々にして地方政府にとっての“高額納税者”となっていて、外部に移転させれば貴重な財源を失うことになるからだ。このほか、管理当局の分担があいまいなことも、政策の実行・浸透を難しくしているとの指摘がある。

 また、1人っ子政策の緩和措置も人口抑制を阻む圧力として新たに浮上した。北京市衛生計画委員会は、同市の平均年間出生数について、同緩和策の実施前に比べて今後5年間で毎年5万4200人ずつ増加すると想定。以後も約4万人ずつ増えると試算している。
《亜州IR株式会社》


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