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中国:沿岸都市で埋立乱開発、造成面積は年平均で香港1つ分

2014年11月3日(月) 13時21分(タイ時間)
【中国】中国の沿岸各都市で埋め立てによる乱開発が進んでいる。

 権威筋の統計によれば、2006~10年の第11次五カ年計画中に計画・実施された埋め立て造成事業は、面積にして合計5000平方キロ。年間平均で1000平方キロに及び、香港1つ分の規模に達した。この背景にあるのは、土地(使用権)売却によって得られる莫大な利益。地方政府は造成コストの30倍に達する売却益をデベロッパーから搾り取っているという。重慶青年報が30日付で伝えた。

 渤海から黄海、東シナ海、南シナ海まで――。総延長1万8000キロに及ぶ中国の海岸線に位置する11の沿海エリアでは、地級クラスの39都市でこれまでに埋め立てが行われている。莫大な利益を背景に、現在でも大規模造成プロジェクトが各地で競うように進行中だ。国の認可を得ないまま着工している例もあるという。

 しかしこうした埋め立て造成事業は、中国の生態環境に大きな被害をもたらした。国家海洋局第二海洋研究所の蘇紀蘭・院士(アカデミー会員)など専門家によれば、埋め立てにより中国の海岸線は約2000キロ短縮。周辺海域の小島806カ所が消失した。また、北京林業大学自然保護区学院の雷光春・教授は、沿岸部の湿地は2005年以降、20%に相当する140万ヘクタールが失われたと報告している。

 環境を犠牲にして進められてきたこれら埋め立て事業については、「持続的な経済公益をもたらしていない」との指摘もある。大規模な埋め立てによって誕生した長興島、花園口(ともに遼寧省大連)、曹妃甸(河北省唐山)の大型工業団地では、足元の業況がそろって低迷。花園口を例にとると、区内進出企業60社のうち、3分の2の企業が経営不振で工場の稼働を停止、あるいは工場建設を中断した状態に陥った。

 こうした現状を憂慮し、国も動き出している。国土資源部は今年9月30日に「沿岸部の開発・保護に関する研究会」を開催。埋め立て造成事業に対する管理を厳格化する方針を確認した。
《亜州IR株式会社》

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