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中国:新たな“鬼城”出現、住宅開発ラッシュの弊害

2014年11月20日(木) 12時03分(タイ時間)
【中国】中国にまた新たな“鬼城”(不動産投資の過熱によりゴーストタウン化した街)が姿を現した。

 過去数年の間に住宅乱開発が進んだ広西チワン族自治区の防城港市だ。常住人口わずか40万人の小規模な都市だが、過去5年で開発された住宅面積は850万立方メートル。1戸当たり120平米で計算すると、実に7万戸超が建設された計算だ。うち730万平米分が販売されている。しかし同市の常住人口の増加ペースはここ5年間、年平均で1%に満たないローペース。販売済みの物件に実際には人が住んでいない状況という。財経網が伝えた。

 この背景には、当初の見込みと相反する形で、地元経済の成長が停滞していることが挙げられる。中国西部を代表する港町の同市は、輸送環境の便利さから鉄鋼企業やエネルギー企業が多数進出していた。武漢鋼鉄もその1社。同社の進出が決まった際、地元政府はその経済効果を大々的にアピール。周辺産業が形成される中で、現地の不動産価値が将来的に高まると宣伝していた。これに呼応するように現地では、不動産開発ブームが到来。住宅施工面積は2008年以降の3年間で急増。10年には197%増を記録するまでに拡大した。土地(使用権)譲渡収入に頼る現地政府が不動産開発を後押ししたことも、無秩序な乱開発を助長させている。

 しかし見通しは外れる。生産過剰に加えて、汚染対策目的での生産制限を受ける中で、頼りにしていた鉄鋼業が業績不振に陥ったため。武漢鋼鉄の現地プロジェクトの進ちょく状況も、当初の予想と大きくかい離する結果となっていった。

 現地では住宅開発ブームに沸いた当時、住宅購入者を募るための日帰り住宅見学ツアーが多数企画された。しかしこうしたツアーは、販売許可を得ずに売り込みを行ったり、定価を上回る価格をふっかけて契約を結ばせたりといった違法仲介業者が絡むケースが続出。地元ではいま、こうした悪質業者に騙された消費者による訴訟が相次いでいる。

 “鬼城”の問題を巡っては、内モンゴル自治区のオルドス市郊外がその象徴とされてきた。しかし不動産関係者によると、防城港市の問題は同市を上回るほど深刻な状況にさらされているという。
《亜州IR株式会社》

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