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中国の地方債は半数がジャンク級、S&Pが信用リスクを警告

2014年11月23日(日) 12時12分(タイ時間)
【中国】中国では今年5月、地方政府による債券の直接発行が解禁され、北京や上海、広東など10省市がモデル実施地域に選ばれた。今後対象エリアが拡大される見通しだが、その信用リスクを警戒する声も上がっている。

 例えばスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、調査した31省市のうち、約半数に当たる15省市が「ジャンク級(投資不適格級)」に相当すると指摘。なかでも東北三省(遼寧、吉林、黒竜江)が最もリスクが高いと分析した。

 5月に起債認可を取得した10省市は、現在までにいずれも発行手続きを完了。これら地方債の利回りは、安全性が高いとされる国債とほぼ同水準に位置するか、または一部で国債利回りを下回るケースも出ている(安全性の高い資産ほど利回りは低くなる傾向がある)。これらの地方債に対しては、中国の格付け会社が最高級の「AAA」を付与していることも、一部で疑問を呼んでいた。

 5月に直接起債が認められたのは、北京、上海、深セン、青島の4市のほか、広東、浙江、江蘇、山東、江西の5省と寧夏回族自治区。中国政府は2011年に地方政府による直接起債を一部認めたが、債券の発行や償還手続きは財政部が代行していた。今回の新方針では、地方政府が自ら債券を発行し、返済を行うことになる。

 地方政府による直接起債の解禁は、地方債務問題の是正を図るのが狙い。直接起債が原則禁止されていたことから、地方政府は実態の見えにくい特別目的会社「地方融資プラットホーム」を通じて財政資金を調達してきた。ただ、景気の減速や不動産市況の悪化によってその債務規模は大きく拡大。国家審計署によると、直接・間接の債務残高は2013年6月末時点で17兆8909億人民元(約343兆円:直接・間接)に達している。
《亜州IR株式会社》


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