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中国:交通事故の加害者、発見者装い被害者から礼金受け取る

2014年12月2日(火) 02時07分(タイ時間)
【中国】道路に倒れていた70代の女性を病院へ搬送し、受付から検査、薬の受け取りまで付き添って世話を焼いていた善意の若い男2人組が、実は、女性を車ではねて気を失わせていた加害者の友人だったことが分かった。

 女性は地面に顔や頬骨に裂傷を負い、大量に出血したが、命に別状はないという。華西都市報が11月28日付で伝えた。

 11月17日午前、四川省巴中市中心部の道路で女性をはねた若い男と、同乗していた友人2人は、その車で気を失っていた女性を病院へ搬送した。病院で意識を取り戻した女性に対し、友人2人は、「あなたが道路に倒れていたので、病院へ運んできた」と、善意の発見者を装う偽りの証言をした。女性は、「買い物へ行こうとして道路を横断していたはずが、気付くと病院のベッドに寝ていた」と語っている。さらに、友人2人は、駆けつけた女性の息子が感謝の気持ちとして差し出した礼金200人民元(約3900円)を受け取り、「母の傷が癒えたら、改めて礼に行きたい」という息子の言葉に応えて、電話番号を残して立ち去った。

 負傷した母親を見て動転していた気持ちが落ち着くと、息子の心に、若者の過剰な親切心に対する疑問が生じた。担当医に状況を尋ね、若者たちが医師に対し、「女性はトイレで転んで負傷した」と、矛盾する説明をしていたことが分かった。さらに、現場の目撃者を訪ねた息子は、「女性がミニバンにはねられ、そのミニバンから下りてきた若い男2人が、被害者を車に乗せて走り去った」という証言を聞き、善意の発見者が実は加害者ではないかという疑いを持った。警察は目撃者が覚えていた車のナンバーと若者たちが病院に残していった電話番号などから、加害車両と犯人を特定し、11月21日午前、車を運転していた男の身柄を拘束した。

 男は罪を認め、「治療費の支払いで自分が席をはずしていたとき、友人が自分を助けるため、女性に嘘の証言をしたので、同調するしかなかった。もらった200人民元はすべて友人に渡し、治療費300人民元は自分が支払った。無免許運転で、自動車保険にも加入していなかったため、真実を言うのが怖かった」と供述している。被害女性の息子は、男について、「心根は悪くないが、誠実ともいえない」とだけ語っている。両者のあいだはすでに和解が成立しているが、男は刑事責任を問われ、「逃走罪」で2000人民元(約3万9000円)の罰金と15日以上の懲役に処せられるとみられる。また、同乗していた友人2人も、何らかの刑事責任を問われる可能性がある。
《亜州IR株式会社》

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