RSS

中国:携帯端末EMSで経営不振深刻、コウ暉科技(蘇州)は生産停止

2015年1月14日(水) 11時47分(タイ時間)
【中国】中国EMS(電子機器の受託生産サービス)メーカーの一角が経営難にさらされている。

 台湾系のコウ暉科技(蘇州)公司は2014年11月時点で生産を停止。同月28日から従業員の解雇に乗り出したことが分ったという。毎日経済新聞が13日付で伝えた。

 携帯端末向けのボタン、マグネシウム製ケース生産などを手がけるコウ暉科技(蘇州)有限公司は、コウ暉実業傘下の中国3つ目の現地工場。敷地面積は250ムー(1ムー=6.667アール)で、06年6月に発足した。「ノキア」ブランドの携帯端末を多く生産。最盛期には従業員総数が1万人を超えていた。ただ、タッチパネル採用が主流となるなか、ボタン採用機種の生産・販売が停滞している。マグネシウム加工に対する安全規制が厳格化されたことも痛手となった。コウ暉実業の親会社は、台湾の光宝集団(Lite-on)。

 ノキアは14年4月25日になって、携帯端末事業をマイクロソフトに譲渡したと対外発表。携帯端末事業から正式に撤退したことを明らかにした。これ以降、コウ暉科技の経営には不透明感が強まっていたという。

 “薄利多売”のビジネスモデルが苦戦を余儀なくされるなか、アップル向けにエレクトロニクス機器を出荷していた蘇州聯建科技公司もすでに経営破たん。14年12月5日、倒産したと対外公表した。

 このほか、中堅EMSメーカーの東莞市兆信通訊実業公司も先ごろ倒産。ローエンド携帯端末の生産を主力としていたものの、東南アジアをはじめとする海外の企業との取引では、利益が出ない状態が続いていた。各社の携帯在庫が積み上がるなか、中国本土でも苦戦を強いられていたという。負債額は約2000万人民元。董事長の高民氏の負債を加えると、総額で1億人民元を超えていた。

 経営破たんの重圧に苦しむなか、書き置きを残して高民・董事長は1月3日に自殺未遂。こん睡状態に陥って、その後、入院先の医療機関で救命治療を受けている。遺書には、「資金繰りがつかなくなったうえ、高利貸しへの利払いも滞らせた。全力で運営してきたものの、企業をうまくコントロールすることができなかった。残された道は、死を選択することだけになってしまった」と記されていた。

 中国のEMS、OEM(相手先ブランドによる生産)メーカーの経営状況はここ数年、悪化を続け、減産や減員、倒産が相次いでいる。産業チェーンの末端にあり、技術力も高くないことから、OEMメーカーの多くが最安値で生産を請け負い、別の事業を開拓することもなかったため。金融危機の影響が消えつつある今でも、経営はそれほど改善していないようだ。
《亜州IR株式会社》

注目ニュース

【中国】携帯端末OEM(相手先ブランドによる生産)を手がけていた中堅メーカーの東莞市兆信通訊実業公司が経営破たんに追い込まれた。

【中国】山西省鉄鋼2位の山西海シン(金が3つ)鋼鉄集団公司が経営破たんした。

【中国】住宅市況の変調をきっかけに、浙江省で中小不動産デベロッパーの経営破たんが相次いでいる。

【中国】浙江省奉化市の民間中堅不動産開発会社、浙江興潤置業投資公司が経営破たんした。



新着PR情報