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中国:海水利用に注力、河北省曹妃甸が重要水源地に

2015年3月18日(水) 13時26分(タイ時間)
【中国】中国が国策的に海水利用を加速する。

 1日当たりの海水淡水化量は、2003年の3万トン足らずから13年の90万8000トンまで30倍以上に拡大した。ただ、規模はまだ小さい。全国で使用された水道量は13年通年で495億立方米に達するが、このうち海水淡水化は0.7%の貢献にとどまったという。経済日報が17日付で伝えた。

 当局がまとめた「全国水資源総合規画」などによると、中国は全体の水資源利用を2030年まで6700億~7000億立方米に抑制しなければならない。「南水北調」などの国家プロジェクトを動員しても、沿岸部を中心に年間214億立方米が不足するとみられるという。これを補うのが海水淡水化だ。

 中国は主に南部エリアで離島用水、北部エリアで工業用水として海水が利用される。なかでも河北省唐山市の曹妃甸(そうひでん)では、すでに日量5万トンの淡水化モデルプラントが稼働した。日量100万トンのプラント建設プロジェクトなどに関しても、すでに曹妃甸での着工が許可されている。稼働する19年には毎年、首都の北京市に3億立方米超(市水道使用量の約10%)を送水する計画だ。

 コスト面でも、優位性を確立しつつある。過去15年で単位当たりの淡水生産コストは6割削減された。トン当たりの淡水化コストは世界各国で0.5~2.5米ドル(61~304円)。中国は5人民元(約97円)と比較的に低い水準だ。これに曹妃甸~北京を結ぶ270キロの送水管敷設費(100億人民元)を加えても、トン当たりのコストは8人民元(約97~155円)にとどまる。

 13年末の時点で中国は、海水淡水化プロジェクト103件が進行。これらは沿海部や海域の9省に分布する。海水淡水化の目標は220万立方米に設定された。第12次5カ年計画最終の15年に達成しなければならないが、足元の生産量から判断して、この難易度は高いといえる。

 すでに構築された中国の海水淡水化プラントは、容量ベースで全体の74%が逆浸透膜、25%が加熱による蒸留、残り1%がその他の方式を採用した。海水を淡水化した場合、PH値は6.3~6.8と弱酸性。都市部の水道管に通水すると、金属を腐食させて給水網を劣化させる恐れがある。そのため、生活用水としてだけでなく、工業用水としての利用拡大が期待される状況だ。

 米国の専門機関によると、13年8月時点で世界168カ国・地域が海水淡水化プラントを導入。合わせた日産量は8000万トンを超えた。これが18年には、1億3800万トンに増大する見込みという。また、淡水化設備の市場規模は、13~18年にかけて年率平均9.1%のペースで拡大し続けると分析。18年には152億7400万米ドル(約1兆8500億円)に膨らむと予測している。
《亜州IR株式会社》


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