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タイ前首相、一審制特別法廷で裁判 禁錮20年も

2015年3月19日(木) 15時23分(タイ時間)
インラク前首相の画像
インラク前首相
写真提供、Royal Thai Government
【タイ】タイのインラク前首相が、事実上のコメ買い取り制度「コメ担保融資制度」をめぐる汚職と巨額の損失を放置したとして、職務怠慢と権力乱用で特別裁判にかけられることが19日、決まった。最高検察庁が2月19日に提出した起訴状を最高裁判所が受理した。

 裁判は政治家の汚職などを裁く一審制の特別法廷である最高裁政治家刑事犯罪部門で行われる。初公判は5月19日。有罪の場合、インラク前首相は最長で20年の禁錮刑を受ける。

 インラク前首相は19日、インターネットの交流サイト、フェイスブックで、選挙で民主的に選ばれた政権の経済政策が刑事訴追の対象となることに違和感を示し、司法システムの公平性に疑念を投げかけた。

 コメ担保融資制度はインラク政権発足直後の2011年10月に導入された。政府が市価の約4割高でコメを買い取ったため、コメ農家には好評だったが、タイ産米は価格上昇で輸出量が激減し、2012年には1981年以来初めてコメ輸出世界一の座から転落した。また、政府がコメの国際価格の上昇を待って売却を遅らせた結果、膨大な在庫が積み上がった。買い取り資金の大半が精米業者、輸出業者、政治家、大規模農家にわたり、汚職の温床になっているという指摘もあった。国際通貨基金(IMF)も、「財政負担が重い割に政策効果が低い」と批判した。タイ財務省の2015年1月時点のまとめによると、コメ担保融資制度による最終的な損失額は5000億バーツ近くに上る見通し。

 2014年5月のクーデターでインラク政権を打倒したプラユット軍事政権はコメ担保融資制度を同年中に廃止。在庫米の放出を急ぐ一方、同制度をめぐる汚職捜査を進め、インラク政権のブンソン元商務相、プーム元副商務相ら政治家3人、マナット元商務省貿易局長ら官僚3人、民間人13人、企業2社を今月17日、汚職で起訴した。
《newsclip》

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