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中国:万里の長城で死亡事故、カナダ人女性に出国禁止命令

2015年4月16日(木) 21時31分(タイ時間)
【中国】アップダウンの激しい地形に沿って築かれた「万里の長城」で8日、階段状になった坂を下ってきたカナダ人女性と、反対側から上ってきた中国人女性がぶつかり、その衝撃で中国人女性が「長城」の壁面に強く頭部を打ちつけ死亡した。

 京華時報など複数メディアが、連日続報を伝えている。

 死亡した中国人女性は、黒竜江省に住む73歳の崔洪芳さん。家族とともに旅行で北京市を訪れ、長城「慕田峪」を観光していた。加害者となったカナダ人女性は、ジュリー・フォルティン(Julie Fortin)さん38歳。数人の仲間とともに観光で中国を訪れていた。

 事故現場にいた崔さんの姪の陳さんによると、カナダ人グループが大はしゃぎしながら猛スピードで「長城」を下ってきたため、陳さんは、後を歩いていた崔さんら家族へ「端へ寄って」と呼びかけ、同グループとすれ違ったという。異変を感じて振り返ったとき、すでに崔さんは「長城」の壁面に頭を打ちつけていた。陳さんら遺族は、至る所に「走らないでください」の注意書きがある「長城」を猛スピードで駆け下りてきたカナダ人女性に明らかな過失があるとして、過失致死罪で検察が立件することを望んでいる。

 一方、加害者となったフォルティンさんは、警察の調べに対し、「長城」の階段をうっかり踏み外して被害者へぶつかったと供述している。また事件後、帰国のため11日北京発の飛行機チケットを手配したことが報道されている。

 両者の主張には食い違いがみられるが、事故現場は、どの監視カメラからも死角となる場所で、居合わせた第三者もなかったという。

 事故調査を担当した懐柔区警察及び検察は11日夜、同案件を不慮の事故と断定し、不起訴処分を決定した。これを受け崔さん遺族は13日、民事訴訟を起こすとともに、フォルティンさんの「出国差し止め」を請求した。懐柔区裁判所は提訴を受理し、差止請求を認めた。このため、被告となったフォルティンさんは、相応の保証金を支払って出国が認められるまで、あるいは判決が確定し、結果如何によっては賠償責任を果たし終えるまで、中国国内に留め置かれることになる。
《亜州IR株式会社》


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